雅語(がご)とは、平安時代を中心とする古典の「正しいことば」のことを指し、みやび言葉とも呼ばれます。
日本の古から伝わる美しい言葉 《雅語》は、平安時代に優雅で洗練された上品な言葉として和歌などに使われました。
これらの古語は、日本の美しさと雅やかさを感じさせる響きを持ち、現代でも使うことでおしゃれでかっこいい印象を与えることができます。
ここでは、雨、雪、風など天気を表す雅語60語を紹介します。雅語の読み方と現代語訳を併記しているので、参考にしてください。
天気の雅語60語 一覧表
- 五月雨(さみだれ)
陰暦五月頃に降る長雨、梅雨。田んぼや庭が水に浸るほどの長い雨で、しっとりとした初夏の風景を象徴します。水滴が葉を滑り落ちる音が、静かな夜の雰囲気をさらに引き立てます。 - 垂氷(たるひ)
つらら。冬の寒さが厳しい日、軒先から垂れ下がる氷の柱は、まるで自然が作り出した彫刻のようです。太陽の光を受けてキラキラと輝く様子は、一瞬の美しさを感じさせます。 - 小雨(こさめ)
細かい雨。シトシトと静かに降る小雨は、傘の上で軽やかな音を立て、静かな午後の読書や散歩にぴったりです。雨の匂いが漂う中、心が落ち着くひとときを過ごせます。 - 春雨(はるさめ)
春の静かに降るこまかな雨。柔らかい春の雨は、花々を優しく潤し、つぼみを開かせます。庭先の花々が色とりどりに咲き誇る様子は、春の訪れを感じさせます。 - 時雨(しぐれ)
冬の初めにぱらぱらと通り雨のように降る雨。木の葉が舞い落ちる季節、短時間の通り雨が風とともにやってきては去っていく様子は、冬の入り口を感じさせます。 - 村雨(むらさめ)
にわか雨。急に降り出す激しい雨で、草木が一瞬にして濡れる様子は、自然の力強さを感じさせます。その後に現れる虹は、村雨の名残として美しい風景を彩ります。 - 淡雪(あわゆき)
やわらかで消えやすい春の雪。春の訪れを告げる儚い雪は、まるで白い花びらが舞い散るように地面を覆います。すぐに溶けてしまう淡雪は、一瞬の美しさを楽しむことができます。 - 深雪(みゆき)
深く積もった雪。冬の静寂な夜、厚く積もった雪がすべてを包み込み、音もなく降り続ける様子は、まるで世界が静止したかのようです。足跡のない真っ白な雪原は、見る者に感動を与えます。 - 薄雪(うすゆき)
薄く降り積もった雪。うっすらと積もった雪が地面を白く染める朝は、清々しい気持ちで一日を始められます。冬の朝の冷たさと美しさを感じることができます。 - 長雨(ながめ)
幾日も降り続く雨、霖雨。しとしとと降り続く雨が、町の風景を変え、建物や木々に艶やかな光を与えます。長雨の続く中、静かに過ごす時間は、心に安らぎをもたらします。 - 雨注ぎ(あまそそぎ)
雨だれ、雨のしずく。雨が滴り落ちる音が、心地よいリズムを奏でます。庭の石に落ちる水滴の音が、静かな庭園の風景を引き立てます。 - 雨間(あまま)
雨の一時やんでいる間。雨が一時的に止む瞬間、空が明るくなり、光が差し込む情景は、自然の変化を感じさせます。雨間に外へ出て、しばしの晴れ間を楽しむことができます。 - 雨障(あまつつみ)
雨に降られて外に出られず、閉じこもっていること。雨音を聞きながら家の中で過ごす時間は、落ち着いた気分にさせます。読書や趣味に没頭できるひとときを楽しむことができます。 - 雪夜(ゆきよ)
雪の降る夜、雪が積もった夜。雪の降る静かな夜、街灯の光が雪に反射して幻想的な風景を作り出します。雪夜の静寂は、心に安らぎを与えます。 - 雪気(ゆきげ)
雪の降り出しそうな気配。寒さが増し、空気が冷たくなり、空が暗くなると、雪の降り始める予感が漂います。そんな予感に包まれると、冬の訪れを感じます。 - 雪消(ゆきげ)
雪がとけて消えること。春の暖かさが増すと、積もった雪が徐々に溶け始め、地面が顔を出します。雪消の季節は、新しい季節の始まりを感じさせます。 - 雪間(ゆきま)
雪の晴れ間、積もった雪のところどころ消えた所。雪が溶けて、地面が見え隠れする様子は、冬から春への移り変わりを象徴します。 - 零雨(れいう)
静かに降る雨。音もなく降り続ける静かな雨は、心に静寂をもたらします。庭の花々が雨に濡れて輝く様子は、美しい風景を作り出します。 - 霖(りん)
長々と降り続く雨。終わりの見えない長い雨が、町の風景を変え、独特の静けさをもたらします。霖雨の中、傘を差して歩く人々の姿が印象的です。 - 霙(みぞれ)
雪が空中で解けかけて雨まじりに降るもの、ひさめ。冷たい雨と雪が混じる霙は、冬の寒さをさらに感じさせます。霙に打たれた木々がしっとりと濡れる様子は、冬の風情を感じさせます。
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