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伝承妖怪

猫の妖怪『猫にまつわる怪異と伝承・迷信』化猫、猫又、猫神など

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化猫、猫又『猫にまつわる怪異と伝承』 伝承
化猫、猫又『猫にまつわる怪異と伝承』
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猫返し

東京都立川市に在る「立川水天宮 阿豆佐味天神社」内の「蚕影神社」は、養蚕が盛んな地域であった当地にあって、蚕の天敵であるネズミを駆除する猫を守り神として祀っており、飼い猫の無事や健康、いなくなった飼い猫の帰還に利益があるとされ、「猫返し神社」として親しまれ、参拝者が訪れている。
愛猫家の間では、中納言行平の詠んだ和歌が猫返しのまじないとして知られている。
立ち別れ いなばの山の みねにおふる まつとし聞かば 今帰り来む— 『百人一首』第16番
使い方としては、歌を書き込んだ紙に、いなくなった猫が使っていた食器を被せておく、食事場所や猫のトイレの場所に貼っておく、上の句だけ書いて器を被せ、帰還が叶ったときに下の句を書きこんで願ほどきをする、などがある。
また、「いなばの山」と「猫返し」に関する伝承として、可愛がっていた猫がいなくなって悲しんでいる下女に、六部がいなばの宇山にいると教える「猫山」の民話が山口県、広島県、鳥取県などで採集されている。

 

俗信・迷信

黒猫が通る

日本では、ネコに道を横切られると縁起が悪いとも良いとも言われる。黒猫に前を横切られることを不吉として忌むのは、”A black cat crossing one’s path by moonlight means death in an epidemic(月夜に黒猫が横切ぎると、横切られた者が流行病で死ぬ)”というアイルランドの迷信を起源とするものであり、イギリスではむしろこれを幸運の印とすることが多い(黒猫は幸運のシンボルであり、それが自分の前を通り過ぎて行く→幸せが逃げて行く、とも解釈出来る)。また、黒猫を飼うと商売が巧くいくとも言われ(福猫と呼ばれた)、店舗などを営む自営業者が好んで飼う場合もある。

 

史跡

妙多羅天女(みょうたらてんにょ) – 新潟県弥彦神社

由来として、文化時代の随筆『北国奇談巡杖記』にネコにまつわる怪異譚が記述されており、同書では「みょう」に「猫」の字をあてて「猫多羅天女」と表記されている。北陸地方の説話による別説では、老いたネコが老婆を食い殺してその老婆になりかわり、後に改心して妙多羅天として祀られたという「弥三郎婆話」があり、北海道・北奥羽地方の「三左衛門猫」など、類話が全国に伝わっている。

猫の踊り場(ねこのおどりば) – 神奈川県横浜市泉区

かつて東海道五十三次の戸塚宿(現・神奈川県横浜市戸塚区)の醤油屋で、夜になると手拭が1本ずつなくなることがあった。ある夜に醤油屋の主人が仕事に出かけると、人のいないはずの寂しい場所から賑やかな音楽が聞こえた。見ると、そこには何匹ものネコたちが集まり、その中心では主人の飼いネコが手拭をかぶって踊っていた。主人は、手拭がなくなったのはあのネコの仕業かと納得したという。
このネコの踊っていた場所は踊場と呼ばれ、後には泉区の踊場交差点や横浜市営地下鉄の踊場駅の駅名などに地名として残されることとなった。踊場交差点には1737年(元文2年)にネコの霊を鎮めるための供養塔が建てられており、踊場駅構内には随所にネコをモチーフとしたデザインが施されている。

お松大権現(おまつだいごんげん) – 徳島県阿南市加茂町

江戸前期、加茂村(現・加茂町)の庄屋が不作にあえぐ村を救うために富豪に金を借りたが、すでに返済したにもかかわらず、富豪の策略で未返済の濡れ衣を着せられ、失意の内に病死。借金の担保になっていた土地は富豪に取り上げられてしまう。庄屋の妻のお松は奉行所に訴え出るも、富豪に買収された奉行は不当な裁きを下す。お松がそれを不服として藩主に直訴した結果、直訴の罪により処刑され、お松の飼っていた三毛猫が化け猫となり、富豪や奉行らの家を滅ぼしたという伝説に由来する。
お松大権現は、命をかけて正義を貫いたお松の墓所を祀ったもので、お松の仇を討った三毛猫は猫塚として祀られており、境内には全国的にも珍しいネコの狛犬もある。直訴によって悪人を倒したという伝説から、勝負事にもご利益があるといわれ、受験シーズンには受験生の合格祈願も多い。

猫大明神祠(ねこだいみょうじんし) – 佐賀県杵島郡白石町

「鍋島の化け猫騒動」と同様、鍋島氏にまつわる怪異譚に由来する史跡。化け猫が鍋島勝茂の妾に化けて勝茂の命を狙うが、勝茂の臣下の千布本右衛門がそれを退治する。しかしそれ以来、ネコの祟りのためか千布家に跡継ぎの男子が生まれなくなってしまったため、化け猫を大明神として秀林寺(現・白石町)の祠に祀ったという。この祠には、7本の尾を持つネコが牙を向いた姿で刻まれている。
史実では、かつて白石を治めていた秀氏の秀伊勢守が、鍋島氏に尽くしたにもかかわらず、キリシタンの疑いをかけられて滅ぼされ、後に秀氏の残党が鍋島氏を怨んで抗ったことから、秀林寺では秀氏一派の暗躍が化け猫にたとえられたものと見ており、これが「鍋島の化け猫騒動」の原型になったとの説もある。

 

以上、猫にまつわる怪異と伝承・迷信を紹介しました。

まだ他にも日本各地に伝承はあると思います。 それほど昔から猫は生活に密着していたということではないでしょうか。

最近では猫の飼育方法も良くなったため10年以上生きる猫もいると思いますが化け猫や猫又になったと言う話は聞きません。これはペットなどとして皆に愛されているからかもしれませんね。

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