一覧言葉

偉人たちの辞世の句 一覧 【偉人292名】|日本の美しい言葉

偉人たちの辞世の句一覧|日本の美しい言葉 一覧
偉人たちの辞世の句一覧|日本の美しい言葉
スポンサーリンク
スポンサーリンク

偉人たちが謳った辞世の句を一覧で紹介していきます。
辞世というのは、この世に別れを告げることを言い、人がこの世を去る時(まもなく死のうとする時など)に詠む漢詩、和歌、発句などの短型詩のことをいいます。
よく知られている人物が数多くいますので、興味のある方はぜひ一度ご覧ください。

スポンサーリンク

偉人たちの辞世の句一覧

 

1. お市の方

風さそう花よりもなほ我はまた 春の名残をいかにとやせむ
さらぬだに打ぬる程も夏の夜の 別れを誘ふ郭公(ほととぎす)かな

 

2. ねね 高台院(こうだいいん)

咲けば散り散れば咲きぬる山桜 いやつぎつぎの花さかりかな
阿南惟幾 大君の深き恵に浴みし身は 言い残すべき片言もなし
安藤九郎左衛門 老いの身はいづくの土となるとても 君が箕輪に心留まる
安藤広重 東路に筆を残して旅の空 西のみくにの名所を見む

 

3. 伊達政宗

馬上少年過 時平白髪多 残躯天所許 不楽是如何
曇りなき心の月を 先だてて 浮世の闇を照らしてぞ行く
咲きしより今日散る花の名残まで 千々に心のくだけぬるかな

 

4. 伊東義益

閑かなる 時世に花も おくれじと 先づ咲きそむる 山桜かな

 

5. 伊藤博文

『万里平原、南満州
風光闊遠、一天の秋
当年戦跡、余憤を留む、
更に行人をして暗愁牽かしむ』
南満州にはどこまでも平原が広がっている。眺めは遠くまでひろがり、空全体がまさに秋らしい。この年になっても戦場の跡はまだおさまらない怒りをとどめている。それがいっそう旅人を人知れぬ憂いにとらわれさせるのだ

 

6. 井原西鶴

人間五十年の究まり それさえ我にはあまりたるに ましてや浮世の月見過しにけり 末二年
追善発句
月に尽きぬ世がたりや二万三千句如貞
念仏きく常さえ秋はあわれ也幸方
秋の日の道の記作れ死出の旅万海
世の露や筆の命の置所信徳
残いたか見はつる月を筆の隈言水

 

7. 井上井月

何処やらに鶴の声聞く霞かな

 

8. 一休和尚

須弥南畔(この世界)誰か我禅に会う 虚堂来る也 半銭に値せず
身後精魂何処にか去る 黄陵の夜雨馬嵬の風

 

9. 一遍

みづから一念発心せんよりほかには 三世諸仏の慈悲も済ふこと能はざるものなり
一代聖教みな尽きて 南無阿弥陀仏に成り果てぬ
わが亡骸は野に捨て獣に施すべし

 

10. 宇喜多秀家

御菩薩の種を植えけんこの寺に 緑の松のあらぬ限りは

 

11. 羽川珍重

たましいのちり際も今一葉かな

 

12. 英一蝶

まぎらかす浮世の業の色どりも ありとや月の薄墨の空

 

13. 岡倉天心

十二万年夕月の夜 訪ひ来ん人を松の影

 

14. 岡田以蔵

君が為め尽くす心は水の泡 消えにし後は澄みわたる空

 

15. 沖田総司

動かねば闇にへだつや花と水

 

16. 加賀千代女

月も見てわれはこの世をかしくかな

 

17. 快川紹喜

心頭滅却すれば火もまた涼し

 

18. 芥川龍之介

水涕や鼻の先だけ暮れ残る

 

19. 貝原益軒

越し方は一夜ばかりの心地して 八十路あまりの夢を見しかな

 

20. 柿本人麻呂

鴨山の岩根し枕けるわれをかも 知らにと妹が待ちつつあるらむ

 

21. 葛飾北斎

人魂で行く気散じや夏野原

 

22. 蒲生氏郷

限りあればふかねど花は散りぬるを 心短き春の山風

 

23. 甘粕正彦

大博打元も子もなくすってんてん
(大ばくち身ぐるみ脱いですってんてん)

 

24. 紀貫之

手に結ぶ水にやどれる月影の あるかなきかの世にこそありけれ

 

25. 鬼坊主清吉

武蔵野にはじかる(=はだかる)程の鬼あざみ 今日の暑さに枝葉しおるる

26. 戯僧

世の中はしやのしやの衣つつてんてん でくる坊主に残る松風

 

27. 吉川経家

武夫の取り伝へたる梓弓 かへるやもとの栖なるらん

 

28. 吉村寅太郎

吉野山風に乱るるもみじ葉は 我が打つ太刀の血煙と見よ
曇りなき月を見るにも思うかな 明日は屍の上に照るやと

 

29. 吉田松蔭

親を思う心に勝る親心 けふの音づれ何ときくらん(親兄弟当て)
これほどに思定めし出立を けふ聞く声ぞそうれしかりける
かへらじと思い定めし旅なれば ひとしほぬるる涙松かな
身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも とどめ置かれし大和魂
かくすればかくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂

 

30. 宮沢賢治

方十里稗貫のみかも稲熟れて み祭三日そらはれわたる
病のゆえにもくちんいのちなり みのりに棄てばうれしからまし

 

31. 芹沢鴨

雪霜に色よく花のさきがけて 散りても後に匂ふ梅が香

 

32. 近松門左衛門

それ辞世さる程さてもその後に 残る桜の花し匂はば

 

33. 空海

生のはじめに昏(くら)く生の終わりに冥(くら)し

 

34. 空也

無覚の聖衆来迎空に満つ

 

35. 契沖

心平等といえども事に差別あり 差別の中心はまさに平等たるべし

 

36. 月照

曇なき心の月も薩摩潟 沖の波間にやがて入りぬる

 

37. 原石鼎

松朽葉かからぬ五百木無かりけり

 

38. 源実朝

出でて去なば主なき宿となりぬとも 軒端の梅よ春を忘るな

 

39. 幸徳秋水

爆弾のとぶよと見てし初夢は 千代田の松の雪折れの音

 

40. 江藤新平

ただ皇天后土我が心を知るのみ

 

41. 香川玄悦

仏神の恵みに叶う我が流儀 末世の人を救いたまへや

 

42. 高橋多一郎

鳥か啼くあつま武男か真心は 鹿島の里のあなたと知れ

 

43. 高杉晋作

おもしろきこともなき世をおもしろく すみなすものは心なりけり

 

44. 黒田官兵衛

思ひおく言の葉なくてつひに行く 道は迷はじなるにまかせて

 

45. 今川氏真

なかなかに世をも人をも恨むまじ 時にあはぬを身の科にして

 

46. 佐久間盛政

世の中を巡り果てなる小車は 火宅の門を出るなりけり

 

47. 佐々成政

この頃の厄妄想を入れ置きし 鉄鉢袋今破るなり

 

48. 駒姫(伊満)

罪なき身も世の曇りにさへられて ともに冥途に赴かば 五常のつみもほろびなんと思ひて
罪をきる弥陀の剣にかかる身の なにか五つの障りあるべき
(つみをきるみだのつるぎにかかるみの なにかいつつのさわりあるべき)

 

49. 斎藤道三

捨ててだにこの世のほかはなき物を いづくかつひのすみかなりけむ

 

50. 細川ガラシャ(伽羅奢)

露をなどあだなるものと思ひけん わが身も草に置かぬばかりを
先立つは今日を限りの命ともまさりて 惜しき別れとぞ知れ
散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ

コメント