座敷童子(ざしきわらし)は、岩手県を中心に東北地方で伝えられている精霊的な存在のことで、座敷または蔵に住む神といわれ、
- 家人に悪戯を働く
- 見た者には幸運が訪れる
- 家に富をもたらす
などの伝承があります。
主に岩手県を中心に目撃情報が報告されていますが、青森県、宮城県、秋田県などの東北地方各県でも目撃されているようです。
一般的に、赤面垂髪の5、6 歳くらいの子供で、豪家や旧家の奥座敷にいるといわれています。
年恰好は住み着く家ごとに異なるともいい、その姿は
- 髪はおかっぱ、またはざんぎり頭
- 性別は男女両方が見られている
- 男の子は絣か縞の黒っぽい着物を、女の子は赤いちゃんちゃんこや小袖、ときには振袖を着ているという
などと言われていますが、はっきりとした姿がわからないため、性別が不明な場合、男女2人など複数が家に住み着いていたり、武士のような姿、獣のような姿といった伝承もあるようです。
座敷わらしは、悪戯好きで、足跡を残したり、夜中に音を立てたり、家の奥の部屋で音を立てて遊ぶことがあります。
また、子供と一緒に遊んだりもします。姿は家の者以外には見えず、子供には見えても、大人には見えないという説もあります。
座敷わらしに会えるかもしれない場所一覧
岩手県 「緑風荘」
座敷わらしに会える宿して最も有名。 座敷わらしがいる部屋として「槐(えんじゅ)の間」がありますが、どの部屋でも目撃されるようです。
□ 所在地
〒028-5711 岩手県二戸市金田一字長川41
公式サイト⇒ 座敷わらし伝説の宿「緑風荘」
岩手県 「仙養舘」
座敷わらしゆかりの宿。心も体もゆるまる不思議な場所!
公式サイトによると、仙養舘に遊びに来る座敷わらしさんからは、「縁結び」という幸せをいただけるようです。また、悪しき縁を切り、良い縁を引き寄せて下さるようです。
座敷わらしに出会えるパワースポット!
□ 所在地
〒028-5711 岩手県二戸市金田一大沼24
参考サイト⇒ 仙養舘
岩手県 「岩手の名湯 侍の湯おぼない旅館」
壁一面に座敷わらしの目撃談や体験談が書かれた紙が張られているクラシカルな老舗の温泉旅館。
□ 所在地
〒028-5711 岩手県二戸市金田一湯田43-5
公式サイト⇒ 岩手の名湯「侍の湯おぼない旅館」
岩手県 「遠野ふるさと村」
遠野ふるさと村は、山里の暮らしを体験することができる野外博物館です。
座敷わらしとゆかりの深い施設となっています。
遠野郷に残された古い南部曲り家(農家)を移築して、江戸時代の遠野の山里を再現しています。
映画『愛しの座敷わらし』ロケ地にもなり、また、「河童のクウと夏休み」というアニメ映画で施設の玄関、時計と奥座敷に住む座敷わらすが登場しました。
□ 所在地
〒028-0661 岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5-89-1
公式サイト⇒ 遠野ふるさと村
岩手県 「とおの屋 民宿とおの」
公式サイトには座敷わらしの記述はありませんが、座敷わらしの出る宿として口コミが広がっているようです。
旅行サイトの口コミをチェックしてみてください。
□ 所在地
〒028-0521 岩手県遠野市材木町2-17
公式サイト⇒ とおの屋 民宿とおの ~囲炉裏と味とどぶろくの宿~
岩手県 「民宿 御伽屋」
駅前の民宿「御伽屋」は、遠野市の中でも座敷わらしがよく出るという噂があるようです。
□ 所在地
〒028-0522 岩手県遠野市新穀町2-7
公式サイト⇒ 民宿 御伽屋
岩手県 「民宿わらべ」
座敷わらしに縁がある早池峰神社(はやちねじんじゃ)の近くにある宿です。 座敷わらしに逢える宿のひとつとして有名な宿です。
□ 所在地
〒028-0661 岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛19-59-1
公式ブログ⇒ 民宿「わらべ」通信
岩手県 「早池峰神社 遠野」
パワースポットとしてもよく知られている早池峰神社では毎年春に「座敷わらし祈願祭」が行われています。
座敷わらしが家までついてきてしまったという参拝者が、その後事業で大成功をしたという言い伝えがあります。
□ 所在地
岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛第19−大出81
参考サイト⇒ 早池峰神社 遠野
岩手県 「遠野早池峰ふるさと学校」
閉校となった遠野市立大出小中学校を活用した都市・農村交流の拠点施設です。
隣の早池峰神社とここふるさと学校には座敷童がいるとされ、この建物の一室には御神体が祀られています。
学校の廃校が決まった際、学校の物を整理している時に座敷わらしさまの像が見つかり、それ以来この像を神像として祀っているそうです。
□ 所在地
岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛19-80-7
参考サイト⇒ 岩手県遠野市公式ウェブサイト
岩手県 「座敷わらし 出世の宿 菅原別館」
この旅館には4つの客室があり、どの部屋にも座敷童が出現するといわれています。なかでも24番の客室には頻繁に出現すると言われていて、たくさんの人たちが訪れ、予約の取りづらい宿になっています。
□ 所在地
〒020-0881 岩手県盛岡市天神町1-30
公式サイト⇒ 座敷わらし 出世の宿 菅原別館
岩手県 「民宿苫屋」
南部曲り家を改築した民宿&カフェ。夫婦二人で営む3部屋だけの小さな宿です。座敷わらしを見たとの目撃情報があります。
この宿には電話がないため、『お問合せ・ご予約は、手紙かはがきでお願いします。』とのこと。
□ 所在地
〒028-8201 岩手県九戸郡野田村大字野田5-22
参考サイト⇒ 野田村観光協会
大分県 「吉祥開運亭 無尽蔵」
クチコミで座敷わらしが住んでいる宿として知られていますが、滅多に姿を現すことは無いとようです。 しかし、座敷わらしを見る事が出来れば男性は仕事運が上がり、女性は健康運が上がると言われています。
□ 所在地
〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上 1536番地1
公式サイト⇒
岐阜県 「空穂屋」
築100年の古民家を再生して作った カフェ&和雑貨店「空穂屋」。
ここの2階には3人の座敷童がいるとのこと。座敷童は女の子だそうです。
□ 所在地
〒500-8041 岐阜県岐阜市靭屋町38番地
公式サイト⇒ 空穂屋
秋田県 「からまつ山荘 東兵衛温泉」
からまつ山荘に隣接している別邸の東兵衛屋敷に座敷わらしがでるといわれています。
東兵衛屋敷というのは、400年ほど前に、銀山を掘り当てて長者となった東兵衛という人物が住んでいた屋敷のことで、そこに座敷わらしが現れると言い伝えがあるそうです。
東兵衛屋敷の利用客から、「座敷わらしの足音を聞いた」との声が多数寄せられているそうです。
□ 所在地
〒019-2401 秋田県大仙市協和船岡東兵衛屋敷91番地
公式サイト⇒
山形県 「タガマヤ村」
豪農一族が室町時代から住み続けた歴史あるエリアにあるタガマヤ村は、明治時代の古民家をそのまま利用した宿泊施設です。一日一組限定、完全貸し切りとなっています。
複数の座敷わらしが出るとの噂が広まり、テレビ番組で放送されたこともあります。
□ 所在地
〒990-0406 山形県東村山郡中山町大字柳沢41番地
公式サイト⇒ 幸せを呼ぶ座敷わらしの宿「タガマヤ村」
福島県 「割烹旅館 松林閣」
「吾妻五葉松の間」というお部屋でオーブという発光体が見れるそうです。
見ることが出来なくてもパワーを授かる為に吾妻五葉松の部屋を指定して来る人が後を絶たないとか。
座敷わらしが出るとの噂が広まり、テレビ番組で放送されたこともあります。
□ 所在地
〒969-6507 福島県河沼郡会津坂下町大字大上字森北1100-61
公式サイト⇒ 割烹旅館 松林閣
群馬県 「猿ヶ京温泉 生寿苑」
この宿に伝わる座敷わらしの逸話があり、かわいい座敷わらしに会ったという人もいるそうです。
座敷わらしの逸話に登場する八幡さまは、金運をもたらす神さまとして崇められています。
八幡さまは、宿の大門近くにあり、拝むと宝くじが当たると言われているようです。
□ 所在地
〒379-1403 群馬県利根郡みなかみ町猿ヶ京温泉1048
公式サイト⇒ 猿ヶ京温泉 生寿苑
各地の座敷童子について
北海道
アイヌ民話に伝わる妖怪である「アイヌカイセイ」は、 ぼろぼろのアットシ(木皮の繊維製の衣服)を身に纏い、空家や古い家などに現れ、人家で寝ている者を襲うといわれています。
青森県
家を新築する際、床下に金の玉を埋めておくと、座敷童子を呼ぶことができるという伝承がある。
岩手県
早池峰神社の座敷童子は、遠方から神社に参拝に来ていた者について別の土地へ行くという伝承がある。
山梨県
旧東八代郡には、倉の中にいる妖怪「お倉坊主(おくらぼうず)」の伝承があり、座敷童子の一種と考えられている。
愛知県
三河国北設楽郡本郷村(現・愛知県北設楽郡東栄町)では座敷小僧の名で伝わっており、ある酒屋を営む旧家に10歳ほどの子供のような姿で現れたといい、雇用人が奥座敷の雨戸を閉めに行ったときによく姿を見たという。
南設楽郡長篠村大字横川(現・新城市)では、神田という裕福な家に座敷小僧が現れていたが、茶釜にツモノケ(糸を紡ぐツモに掛けられた綿)を当てるという禁裏を犯したために座敷小僧が家を去り、家はそれ以来衰退してしまったという。
徳島
四国金毘羅宮の、奥の院周辺の家には、夜になると仏壇の中から「アカシャグマ」が出てきたという。アカシャグマとは、赤く染めたクマの毛のことで、これを被った小さな子供のようなものが、家の持ち主の老婆を毎晩くすぐったという。
石川県
夜中に枕元にやってきて、枕をひっくり返す、または、頭と足の向きを変えるとされている「マクラガエシ」の伝承がある。
石川県金沢のある屋敷には美女の姿の枕返しが出たという。
長崎県
壱岐に伝わる「ガアタロ」はかっぱの一種と考えられている。
昔、ある家に忠実な河童がいた。この河童がこなくなってから、その家は滅んだという。
香川県
香川県大川郡白鳥町(現・東かがわ市)に伝わる座敷童子は童女姿で、髪の毛がショボショボに垂れていることから「オショボ」と呼ばれ、家の者には見えないとも、家の者のみに見えるともいわれている。
沖縄県
人家で寝ている者に悪戯を働く「アカガンター」の伝承があり、座敷童子と同様のものとする解釈もある。
まとめ
以上、座敷わらしに出会えそうな場所・宿を紹介しました。
座敷わらしの特徴として、座敷童子がいる家は栄え、座敷童子の去った家は衰退するということがあります。こうした面から、座敷童子は福の神や家の盛衰を司る守護霊なのかもしれませんね。
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