古くから伝わる諺(ことわざ)や四字熟語などの中から『水』にまつわるものを選んで一覧にしました。
水というのは、昔から生命の根源であるとか、決まった形がなくいかようにも変化できるという表現がよく使われています。 これらのことから人生などの格言などにもよく用いられます。 素敵な言葉がたくさんありますので、ご自身の座右の銘などにしてもいいのではないでしょうか。
水に関係する日本の言葉50選 一覧
- 山紫水明
【さんしすいめい】
自然の景色の美しさを形容したことば。山は太陽の光に映えて紫に見え、川は清らかに澄んでいること。 - 行雲流水
【こううんりゅうすい】
雲や水のように決まった形がなく、自然に変化すること。物事にとらわれず、平静な心で自然のままに生きること。 - 明鏡止水
【めいきょうしすい】
静かで澄み切った心の状態。邪念が全くなく、心が落ち着いているさま。 - 一衣帯水
【いちいたいすい】
一筋の細い帯のように長く、狭い川や海峡のこと。二つのものの隔たりが狭く、きわめて近隣していることのたとえ。 - 背水の陣
【はいすいのじん】
陣立ての名。背後に河川や湖海などを控えて陣を布くこと。一歩も退くことのできない絶体絶命の気構えで事に当たること。 - 水の低きに就く如し
【みずのひくきにつくごとし】
ごく自然にものごとが流れていくこと。 - 水も漏らさぬ
【みずももらさぬ】
そこから逃げたり、そこに入ってこないように、しっかり見はって少しのすきもないようす。または、すきまなく敵をとり囲み、おいつめること。また、警戒や防御などが厳重な様子のこと。 - 上手の手から水が漏れる
【じょうずのてからみずがもれる】
どんな上手な人でも失敗することがあるというたとえ。 - 河童の川流れ
【かっぱのかわながれ】
得意な事なのに、油断して失敗してしまう事。 - 水清ければ魚棲まず
【みずきよければうおすまず】
あまりに水がきれいだと、かえって魚が住まない、ということ。また、人間もまじめで心がきれいすぎると、あまり人がよりつかないものだ、ということのたとえ。 - 水心あれば魚心
【みずごころあればうおごころ】
相手が親しい気持ちをもっていれば、こちらもそれを受け入れる気持ちがある、ということのたとえ。 - 水魚の交わり
【すいぎょのまじわり】
水と魚の関係のように、非常に親密な友情や交際を喩(たと)えていう言葉。 - 水を得た魚のよう
【みずをえたうおのよう】
自分の力を発揮できる場を得て、生き生きと行動する様子。また、今までしょんぼりしていた者が、能力を発揮する場を与えられて、生き生きするたとえ。 - 水と油
【みずとあぶら】
まったく異質なこと。性格や性質などが反対で、お互いに気が合わなかったり、溶け合わないことのたとえ。 - 水に流す
【みずにながす】
過去にあった事は、すべてなかったことにする、ということ。 - 水の泡となる
【みずのあわとなる】
今までの努力や苦労が、いっさい無駄になってしまうこと。水の泡のように消えてしまう、ということから。 - 水は方円の器に従う
【みずはほうえんのうつわにしたがう】
人は、友人や環境によって善くも悪くもなるたとえ。方=四角。円=丸。 - 水があわない
【みずがあわない】
その土地の気候や風土が自分にあわないこと。 - 水に慣れる
【みずになれる】
新しい土地や環境に慣れること。 - 水にする
【みずにする】
無駄にする。効果がなくなること。 - 雨降って地固まる
【あめふってじかたまる】
嫌がられる雨も、降ったあとは地面が固まって、よい状態になる場合もある。もめごとがあってかえって物事の関係が改善され、落ち着くこと。 - 水喧嘩は雨で直る
【みずげんかはあめでなおる】
喧嘩の原因がなくなると、すぐ仲良くなること。 - 水を差す
【みずをさす】
相手のしていることや考えていることに邪魔したり、悲観的なことをいって、その場の空気をしらけさせること。 - 雨垂れ石を穿つ
【あまだれいしをうがつ】
一定の場所に落ちる雨だれは、長い間に下にある石に穴を穿つという意味から、小さな力でも根気よく続ければ成功することの喩え。 - 涓滴岩を穿つ
【けんてきいわをうがつ】
僅(わず)かな水の滴(したた)りでも、長い間には岩に穴を明けるということから、絶えず努力していれば終(つい)には大事を成し遂げるということ。
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