夏の行事・年中行事を示す熟語
盆踊り、七夕、夏祭り、送り火など、日本の夏には季節特有の伝統行事が数多くあります。このカテゴリでは、そうした年中行事に関連する熟語や、それらが持つ宗教的・歴史的意味、地域差についても言及します。例えば「盂蘭盆会」や「精霊流」などは仏教行事に由来し、単なる夏の風物詩ではない精神的背景を持っています。
- 盂蘭盆(うらぼん)
祖先の霊を迎え供養する夏の仏教行事。 - 七夕(たなばた)
7月7日の星祭り。織姫と彦星の伝説に基づく行事。 - 盆踊(ぼんおどり)
お盆の時期に行われる先祖供養のための踊り。 - 精霊流(しょうりょうながし)
灯籠や舟に霊を乗せて水に流す盆の送り行事。 - 迎火(むかえび)
お盆に祖先の霊を迎えるために焚く火。 - 灯籠流(とうろうながし)
水面に灯籠を流して霊を送る幻想的な行事。 - 夏祭(なつまつり)
各地で行われる夏の伝統的な祭り全般。 - 神輿渡御(みこしとぎょ)
祭りで神輿を担いで町を練り歩く神事。 - 茅輪潜(ちのわくぐり)
無病息災を願って茅で作った輪をくぐる神事。 - 施餓鬼(せがき)
飢えた霊への供養を行う仏教儀式。夏に行われる。 - 大文字(だいもんじ)
京都で行われる送り火の代表的行事。 - 火祭(ひまつり)
炎を神聖視する祭り。夏の夜に行われることが多い。 - 納涼会(のうりょうかい)
暑さを忘れるための集い。宴会やイベントとして行われる。 - 風鈴市(ふうりんいち)
風鈴を売る夏の風物市。 - 夜店(よみせ)
夏祭りの夜に立ち並ぶ屋台や出店。 - 花火大会(はなびたいかい)
夏の夜を彩る花火を楽しむイベント。 - 川施餓鬼(かわせがき)
水辺で行われる施餓鬼。水死者や無縁仏の供養。 - 流燈(りゅうとう)
川に流す灯籠のこと。祖霊の魂を慰める意味を持つ。 - 御霊会(ごりょうえ)
疫病や災厄を鎮めるための夏の神事。 - 星祭(ほしまつり)
七夕を中心とした星に願いを込める祭事。 - 夏越祭(なごしさい)
半年の穢れを祓うための神社の行事。 - 浴衣会(ゆかたかい)
浴衣を着て楽しむ夏の社交的な集い。 - 祇園祭(ぎおんまつり)
京都で行われる夏の代表的な大祭。疫病退散を願う。
夏の食・生活文化に関する熟語
冷やし中華、ところてん、風呂上がりの団扇――暑さをしのぐ工夫が詰まった夏の食と生活には、それぞれを言い表す独自の熟語があります。このカテゴリでは、涼を求める食文化や生活様式に関連した漢字熟語を取り上げ、意味や由来、現代における使い方まで詳しく解説します。たとえば「氷菓」や「涼味」といった語は、季節感を豊かに表現する重要な語彙です。
- 氷菓(ひょうか)
かき氷やアイスクリームなど、冷たい甘味。 - 冷茶(れいちゃ)
冷やした日本茶。夏に清涼感をもたらす飲み物。 - 冷麺(れいめん)
冷たくして食べる麺料理。韓国料理や日本風もある。 - 素麺(そうめん)
細くて冷たい麺。夏の定番食。 - 冷奴(ひややっこ)
冷やした豆腐に薬味を添えた夏の涼味。 - 麦茶(むぎちゃ)
夏の水分補給に欠かせない香ばしい飲料。 - 心太(ところてん)
寒天を突き出した涼感ある食べ物。酢醤油などで味付け。 - 西瓜(すいか)
夏を代表する果物。水分が多く、暑さ対策にもなる。 - 冷菓(れいか)
冷たい菓子全般。ゼリーやアイスも含む。 - 冷製(れいせい)
冷たくして食べる料理のこと。パスタやスープなど。 - 冷製汁(れいせいじる)
冷たい汁物。冷や汁などが代表。 - 涼菓(りょうか)
見た目も涼しげな和菓子。水ようかんなど。 - 打水(うちみず)
玄関先に水をまいて涼を取る、日本独特の習慣。 - 納涼船(のうりょうせん)
夜風を楽しむための屋形船やクルーズ。 - 扇風機(せんぷうき)
現代の夏の必需品。人工的な涼風を送る装置。 - 簾影(すだれかげ)
簾越しに映る光や風景。夏の風情を感じさせる語。 - 蚊遣香(かやりこう)
蚊を避けるために焚く線香。夏の香りの一つ。 - 涼衣(りょうい)
涼しげな衣服。夏用の薄着や浴衣を含む。 - 浴衣姿(ゆかたすがた)
浴衣をまとった様子。夏祭りや花火大会でよく見られる。 - 氷室(ひむろ)
かつて氷を保存した場所。夏に取り出して使用された。
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