『夏』の季語を読み方と意味付きで一覧にまとめました。 日本の夏の季節を連想させる情緒ある美しい言葉です。夏の情景を表す素敵な言葉をご覧ください。
夏の季語 一覧
【時候】
- お花畑(おはなばたけ)
類:
いっせいに咲き乱れる花群 - ご来迎(ごらいごう)
類:御来光
山頂で日の出を迎えること - 夏の夜(なつのよ)
類:夜半の夏
暑さが夜になっても残る夏の夜 - 卯の花腐し(うのはなくたし)
類:卯の花降し
卯の花の咲いているころに降りつづく長雨 - 卯月(うづき)
類:卯の花月
旧暦四月の別称 - 卯月曇(うづきぐもり)
類:卯の花曇
卯月、卯の花の咲く頃の曇りがちな天気 - 卯浪(うなみ)
類:卯月浪 皐月浪
卯月(陰暦四月)のころ海にたつ波 - 雲の峰(くものみね)
類:入道雲 積乱雲 雷雲
峰のようにそびえ立つ雲 - 雲海(うんかい)
類:
眼下に見える一面海のように広がる雲の連なり - 炎暑(えんしょ)
類:炎熱
真夏の日の燃えるような暑さ - 炎昼(えんちゅう)
類:夏の昼
夏の暑さが特に厳しくなる昼時 - 炎帝(えんてい)
類:
夏の異名 - 炎天(えんてん)
類:
夏の燃えるように暑い天気。その空 - 夏(なつ)
類:朱夏 夏場
立夏から立秋の前日までの季節 - 夏の雨(なつのあめ)
類:半夏雨
夏に降る雨 - 夏の雲(なつのくも)
類:夏雲
夏の日の雲 - 夏の果(なつのはて)
類:夏終る 夏の別れ 夏行く
夏の終わり - 夏の海(なつのうみ)
類:夏海 夏の波
炎天下の紺碧に輝く海 - 夏の空(なつのそら)
類:夏空 夏の天
夏の晴れ渡った空 - 夏の山(なつのやま)
類:夏山 夏嶺 - 夏の川(なつのかわ)
類:夏川 - 夏の朝(なつのあさ)
類:夏暁 夏の夜明 - 夏の潮(なつのしお)
類:夏潮
夏の照りつける太陽の下を流れる潮 - 夏の日(なつのひ)
類:夏日
夏の一日 - 夏の夕(なつのゆう)
類:夏の宵 夏の暮
夏の夕暮 - 夏めく(なつめく)
類:夏兆す
夏らしくなること - 夏至(げし)
類:
北半球では昼が最も長く、夜が最も短い日 - 夏惜しむ(なつおしむ)
類:
夏が終わりを寂しく思うこと - 夏霧(なつぎり)
類:山霧
夏に見られる霧 - 夏野(なつの)
類:夏野原 青野
夏草の生茂った野原 - 夏嵐(なつあらし)
類:夏の嵐
青葉を揺り動かして吹く南風 - 海霧(じり)
類:ガス 霧笛
海上で発生する霧 - 茅花流し(つばなながし)
類:
茅花のわたのほぐれる、夏に吹く南風 - 喜雨(きう)
類:
長い日照りが続いた後に降る雨 - 空梅雨(からつゆ)
類:早梅雨
梅雨時に雨が降らないこと - 虎が雨(とらがあめ)
類:虎が涙雨
旧暦五月二十八日に降る雨。曾我兄弟が討たれたとされる - 五月闇(さつきやみ)
類:梅雨闇
梅雨(つゆ)のころの夜の暗さや暗闇 - 五月雨(さみだれ)
類:五月雨傘 五月雨髪
梅雨時に降る雨 - 五月富士(さつきふじ)
類:皐月富士 夏富士 赤富士
雪も消えて夏山らしくなった旧暦五月頃の富士山 - 酷暑(ごくしょ)
類:
真夏の厳しい暑さ - 黒南風(くろはえ)
類:
梅雨の初めの黒い雨雲の下を吹く南風 - 皐月(さつき)
類:五月雨月
旧暦五月の異称 - 山背風(やませ)
類:山背
夏季に吹く冷湿な北東風 - 七月(しちがつ)
類:
最も夏らしい月 - 秋近し(あきちかし)
類:秋を待つ 秋隣
夏の終わりころ、秋が近く感じられる時期 - 初夏(しょか)
類:夏始 首夏
夏の初め - 小暑(しょうしょ)
類:
七月七日頃。この頃から本格的な暑さが始まる - 小満(しょうまん)
類:
立夏の十五日目後。五月二十一日ごろ - 水無月(みなづき)
類:常夏月
旧暦六月の異名 - 清水(しみず)
類:山清水 石清水
清らかなわき水 - 盛夏(せいか)
類:夏旺ん 真夏
夏のさかりの時期。真夏 - 西日(にしび)
類:大西日
西に傾いた太陽。夕方に近づいてさし込む日ざし - 青時雨(あおしぐれ)
類:青葉時雨
青葉の木立から落ちる水滴 - 青嵐(あおあらし)
類:
新緑の頃、青葉の上を吹きわたる風 - 雪渓(せっけい)
類:
夏になっても雪や氷が溶けきらないで残っている谷 - 走梅雨(はしりづゆ)
類:前梅雨 迎え梅雨 梅雨の走り
梅雨に先立って降る、梅雨を思わせる雨 - 大暑(たいしょ)
類:
小暑の十五日後。夏のきびしい暑さ - 短夜(みじかよ)
類:明易し
短い夏の夜のこと - 仲夏(ちゅうか)
類:夏半ば
夏のなかば - 朝曇(あさぐもり)
類:
夏の朝方、空が曇ること - 朝凪(あさなぎ)
類:
海辺の風が一時止まること - 土用(どよう)
類:土用入 土用太郎 土用明 暑中
小暑から立秋までの夏の最も暑いさかり - 土用東風(どようごち)
類:青東風
夏の土用に吹く東風 - 土用浪(どようなみ)
類:
夏の土用のころの高波 - 虹(にじ)
類:朝虹 夕虹
夏の雨上がりなどに空にかかる - 日盛(ひざかり)
類:日の盛り
夏の日の盛りのこと。多く夏の午後にいう - 日雷(ひかみなり)
類:
晴天のときに雨を伴わないで鳴る雷 - 入梅(にゅうばい)
類:梅雨に入る 梅雨入
梅雨に入ること - 熱帯夜(ねったいや)
類:
熱帯のように暑く寝苦しい夜のこと - 熱風(ねっぷう)
類:炎風 乾風
真夏に吹く熱い風 - 梅雨(つゆ)
類:梅雨空 梅の雨 入梅 青梅雨 梅雨雲
春から夏に移る時期の雨の季節 - 梅雨の星(つゆのほし)
類:梅雨星
梅雨時の雨が止み、雲間からもれる星 - 梅雨の雷(つゆのらい)
類:梅雨雷
梅雨時期の雷、梅雨が明けるといわれる - 梅雨寒(つゆざむ)
類:梅雨冷
梅雨のころの低温 - 梅雨出水(つゆでみず)
類:夏出水 出水川 梅雨川
梅雨時に起こる川の氾濫 - 梅雨晴(つゆばれ)
類:梅雨晴間 五月空 五月晴
梅雨時に見られる晴れ間 - 梅雨明(つゆあけ)
類:梅雨あがり
梅雨が明けること - 白南風(しろはえ)
類:
梅雨が明ける6月末ごろから吹く南風 - 白夜(はくや)
類:白夜(びゃくや)
夏の日、太陽が地平線近くに沈んでいるために薄明が長時間続く現象 - 薄暑(はくしょ)
類:軽暖
初夏、わずかに感じる暑さ - 麦の秋(むぎのあき)
類:麦秋
初夏のころ、麦の取り入れ時 - 半夏生(はんげしょう)
類:半夏
夏至から十一日目の七月二日頃 - 晩夏(ばんか)
類:夏深し 夏の末
夏の終わり - 風薫る(かぜかおる)
類:薫風
青葉の季節に、青々と茂った樹木の間を吹き抜ける風 - 風死す(かぜしす)
類:
盛夏のころ、ぱったりと風が止み、耐え難い暑さになること - 片蔭(かたかげ)
類:日蔭
炎暑の午後の日陰 - 夜の秋(よるのあき)
類:
夏の終わり頃の夜、秋のように感じがすること - 薬降る(くすりふる)
類:
旧暦五月五日の正午頃に雨が降ること。その雨を神水といい薬を作るのに用いられた - 油照(あぶらでり)
類:
風がなく、日が照りつけて蒸し暑い天候 - 夕焼(ゆうやけ)
類:大夕焼 梅雨夕焼 夕焼雲
日没の時、西の空が紅色に染まる - 夕凪(ゆうなぎ)
類:
夏の夕方、無風状態となること - 夕立(ゆうだち)
類:夕立雲 夕立晴 夕立風
夏の午後、にわかに降る激しい雨 - 雷(かみなり)
類:神鳴り 雷鳴 遠雷 いかづち - 雷雨(らいう)
類:大雷雨
雷を伴う激しい雨 - 立夏(りっか)
類:夏立つ 夏来る 夏に入る
穀雨の十五日後。暦の上では夏になる - 涼し(すずし)
類:朝涼 夜涼 鐘涼し 夕涼
夏の暑さの中で、涼しく感じること - 涼風(りょうふう)
類:
夏の終わりに吹くさわやかな風 - 冷夏(れいか)
類:夏寒し 冷害
低温の夏 - 露涼し(つゆすずし)
類:夏の露 雨涼し 水涼し
夏の朝霧がおりて涼しげなこと - 筍流し(たけのこながし)
類:筍梅雨
筍の季節の南風 - 芒種(ぼうしゅ)
類:
六月六日頃。稲・麦など芒(のぎ)をもつ穀物の種をまく時期とされていた - 雹(ひょう)
類:
雷雨を伴って降る氷塊 - 驟雨(しゅうう)
類:通り雨
急にどっと降りだして、すぐに止んでしまう雨。にわか雨
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