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現存天守閣のある12城 一覧|江戸時代までに建造された現存天守12城

弘前城 - 国指定重要文化財 一覧
弘前城 - 国指定重要文化財
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天守閣と言うのは、城の本丸(ほんまる)に、三層または五層に、ひときわ高くきずいた構築物のことで、ここでは現存する天守を持つ12の城を紹介していきます。

天守閣というのはお城のことではなく、お城を構成する敷地の中の一番高い建造物のことを指し、お城のシンボルとなる建築物ですが、軍事的な側面も持っていました。

一番高い建造物なので、敵兵が攻めてきた時の状況を把握するなど、城下を見渡すことができるので、天守閣は物見櫓(やぐら)としての意味もありました。

また、天守が国宝に指定された5城は、「松本城、姫路城、犬山城、彦根城、松江城」の5つとなっています。

 

弘前城 - 国指定重要文化財 –

青森県弘前市白銀町

弘前城 - 国指定重要文化財

弘前城 - 国指定重要文化財

 

弘前城(ひろさきじょう)は、関東以北で、唯一の現存する天守閣のある城として知られており、江戸時代に建造された天守や櫓などが現存し国の重要文化財に指定されています。江戸時代には津軽氏が居城し弘前藩の藩庁が置かれていました。

築城年 1611年 (慶長16年)
築城者 津軽為信・信枚
別名 鷹岡城、高岡城
天守成立年 1810年 (文化7年)
天守構築者 津軽寧親

 

重要文化財

  • 天守 附棟札2枚
  • 二の丸辰巳櫓 附棟札1枚
  • 二の丸未申櫓 附棟札1枚
  • 二の丸丑寅櫓
  • 二の丸南門
  • 二の丸東門
  • 三の丸追手門
  • 北の郭北門(亀甲門)
  • 弘前城三の丸東門
史跡
  • 津軽氏城跡
  • 弘前城跡
重要伝統的建造物群保存地区
  • 仲町の武家屋敷群

 

松本城 - 国宝 –

長野県松本市丸の内

松本城 - 国宝 -

松本城 - 国宝 –

長野県松本市にある日本の城で、天守が国宝指定された5城のうちの一つです。
安土桃山時代末期-江戸時代初期に建造された天守の建造年にはいくつかの説があります。松本城と呼ばれる以前は深志城(ふかしじょう)と呼ばれ、市民からは通称 烏城(からすじょう)と呼ばれていました。城としては、1504年(永正元)に島立貞永が築いた深志城から始まりましたが、1550年(天文19)に武田信玄によって落城しています。その後、城主を幾度か代えたのち小笠原貞慶のときに城の名前を松本城と改めました。

築城年 1504年(永正元)
築城者 小笠原貞朝、石川数正・康長父子
別名 深志城、烏城
天守建造年 1597年(慶長2)頃
天守建造者 石川数正、石川康長

 

犬山城 - 国宝 –

愛知県犬山市犬山

犬山城 - 国宝 -

犬山城 - 国宝 –

 

現在は天守のみが現存し、天守が国宝指定された5城のうちの一つです。

尾張国と美濃国の境にあり、別名の白帝城は李白の詩「早發白帝城」にちなんで荻生徂徠が命名したと伝えられています。
豊臣政権の時に石川貞清(光吉)が改修しを行い、現在のような形となりました。関ヶ原の戦いでは西軍の重要拠点となったしろです。

築城年 1469年(文明元年)
築城者 織田信康
別名 白帝城
天守建造年 1620年
天守建造者

 

丸岡城 - 国指定重要文化財 –

福井県坂井郡丸岡町霞 

丸岡城 - 国指定重要文化財 -

丸岡城 - 国指定重要文化財 –

丸岡城(まるおかじょう)別名霞ヶ城は、江戸時代に丸岡藩の藩庁として使われていました。北陸地方で現存する天守は丸岡城のみで、日本最古の現存天守閣として知られていてますが、現在残っているのは天守だけとなっています。

「霞ヶ城」の名前の由来は合戦時に大蛇が現れて霞を吹き、城を隠したという伝説によるものです。

築城年 1576年(天正4)
築城者 柴田勝豊
別名 霞ヶ城
天守建造年 1576年(天正4)
天守建造者 柴田勝豊

 

彦根城 - 国宝 –

滋賀県彦根市金亀町 

彦根城 - 国宝 -

彦根城 - 国宝 –

 

築城年 1603年(慶長8)
築城者 井伊直勝
別名 金亀城
天守建造年 1606年(慶長11)
天守建造者 井伊直孝

 

天守が国宝指定された5城のうちの一つで、現存天守の完成は1603年(慶長8年)、井伊直孝の時に、旧大津城天守閣の資材を使って再築されたと言われています。

江戸時代および1869年(明治2年)の版籍奉還後から1871年(明治4年)の廃藩置県まで彦根藩の役所が置かれていました。

国宝
  • 天守
  • 附櫓及び多聞櫓(1棟)
重要文化財
  • 天秤櫓
  • 太鼓門及び続櫓(1棟)
  • 西の丸三重櫓及び続櫓(1棟)
  • 二の丸佐和口多聞櫓
  • 馬屋

 

 

姫路城 - 国宝 –

兵庫県姫路市本町

姫路城 - 国宝 -

姫路城 - 国宝 –

播磨国飾東郡姫路、現在の姫路市街の北側にある姫山および鷺山を中心に築かれた平山城で、天守が国宝指定された5城のうちのひとつです。

日本一の名城と言われる姫路城は、その美しさから「白鷺城(はくろじょう・しらさぎじょう)」と呼ばれ、1994年(平成5)には世界文化遺産に登録されています。また、日本における近世城郭の代表的な遺構となっています。

天守閣群の他に、櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟、石垣、土塁などが残り、城郭建築の宝庫とも言われています。

築城年 1609年(慶長14年)
築城者 池田輝政
別名 白鷺城
天守建造年 1609年(慶長14年)
天守建造者 池田輝政

 

松江城 - 国指定重要文化財 –

島根県松江市殿町 

松江城 - 国指定重要文化財 -

松江城 - 国指定重要文化財 –

山陰地方で唯一の現存天守閣のある城跡として知られ、天守が国宝指定された5城のうちのひとつです。江戸時代には松江藩の藩庁として、出雲地方の政治経済の中心となっていました。

市内をめぐる外堀もほとんど残っていて、武家屋敷なども残存し、旧城下町の風情も残されています。

築城年 1611年(慶長16)
築城者 堀尾忠氏
別名 千鳥城
天守建造年 1607年(慶長12)
天守建造者 堀尾吉晴

 

城跡内にある施設

  • 興雲閣
  • 松江神社
  • 松江護国神社
  • 城山稲荷神社

国宝

  • 松江城天守
  • 附:祈祷札2枚、鎮宅祈祷札4枚、鎮物3点(祈祷札1、槍1、玉石1)

史跡(国指定)

  • 松江城

 

 

備中松山城 - 国指定重要文化財 –

岡山県高梁市内山下 

備中松山城 - 国指定重要文化財 -

備中松山城 - 国指定重要文化財 –

 

築城年 1240年(仁治元)
築城者 秋庭三郎重信
別名 高梁城
天守建造年 1683年(天和3)
天守建造者 水谷勝宗

松山城(まつやまじょう)は岡山県高梁市内山下にあった日本の山城で、別名 高梁城(たかはしじょう)と呼ばれ、「備中松山城跡」として国の史跡に指定されています。また、江戸時代に建造された天守や二重櫓などが重要文化財に指定されています。

全国で唯一山城跡に残る天守閣として知られ、標高430メートルの臥牛山山頂にあり、現存天守を持つ山城としては最も高い所にあります。

各地にある松山城との混同を避けるため、一般的には「備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)」と呼ばれています。

 

 

丸亀城 - 国指定重要文化財 –

香川県丸亀市一番町 

丸亀城 - 国指定重要文化財 -

丸亀城 - 国指定重要文化財 –

丸亀城(まるがめじょう)は讃岐国、あった日本の城で、別名 亀山城(かめやまじょう)、蓬莱城(ほうらいじょう)と言われています。石垣が、山麓から山頂まで4重に重ねられ、合わせると高さが60mを超え、日本一といわれています。

1615年に徳川幕府が発布した「一国一城令」によりいったん廃城になりましが、その後 山崎家治によって丸亀城は再建されます。

絵図と共に幕府に提出された「丸亀城木図」という立体模型が残っており、木型模型の現存例は唯一丸亀城のものしかなく非常に珍しく貴重なものとされています。

築城年 1597年(慶長2)
築城者 奈良元安
別名 亀山城、蓬莱城
天守建造年 1642年(寛永19)、改築1660年(万治3)
天守建造者 山崎安治、京極高和

 

 

高知城 - 国指定重要文化財 –

高知県高知市丸の内 

高知城 - 国指定重要文化財 -

高知城 - 国指定重要文化財 –

高知城(こうちじょう)は、本丸の建造物が完全に残る唯一の城として知られています。別名は、鷹城(たかじょう)。

江戸時代、土佐藩の藩庁が置かれていました。江戸時代に建造された天守や本丸御殿、追手門等が現存し、城跡は国の史跡に指定されています。

大高坂山には、高知城の前身として大高坂山城(または大高坂城)があったとされ、豪族・大高坂氏によって築かれたとされていますが、定かではありません。

築城年 1601年(慶長6)
築城者 山内一豊
別名 大高坂城
天守建造年 1747年(延享4)
天守建造者 山内豊敷

 

 

伊予松山城 - 国指定重要文化財 –

愛媛県松山市丸の内

伊予松山城 - 国指定重要文化財 -

伊予松山城 - 国指定重要文化財 –

松山城(まつやまじょう)は、姫路城、和歌山城と共に三大平山城の一つとされています。各地の松山城と区別するため『伊予松山城』と呼ばれることもありますが、一般的に「松山城」とは伊予松山城のことをいいます。

現在は、城跡の主要部分が公園として整備され、大天守(現存12天守の1つ)を含む21棟の現存建造物が国の重要文化財に、城郭遺構が国の史跡に指定されています。

また、昭和初期の1933年に大天守を残して焼失した、22棟が木造で復元されています。

築城年 1602年(慶長7)
築城者 加藤嘉明
別名 勝山城・金亀城
天守建造年 1853年(安政5)
天守建造者 松平勝善

 

 

 

宇和島城 - 国指定重要文化財 –

愛媛県宇和島市丸の内 

宇和島城 - 国指定重要文化財 -

宇和島城 - 国指定重要文化財 –

 

築城年 1236年(嘉禎2年)
築城者 藤堂高虎
別名 丸串城、板島城、鶴島城
天守建造年 1665年(寛文5)
天守建造者 藤堂高虎、伊達宗利

 

宇和島城(うわじまじょう)は、中世期にあった丸串城(板島城)の跡に藤堂高虎によって築かれた近世城郭で、江戸時代には宇和島藩の藩庁となっていました。

東側に海水を引き込んだ水堀があり、西側半分が海に接しているので「海城(水城)」とも言われています。

江戸時代になってからは伊達氏の居城となり廃藩置県まで続きました。外観は長押形で飾られた白漆喰総塗籠の各重に千鳥破風、唐破風を配置されています。天守の入り口には唐破風屋根の玄関が用いられています。妻飾りには伊達家の家紋が付けられ、「九曜」、「宇和島笹」、「竪三つ引」の紋が見られ、屋根瓦にも「九曜」が用いられています。

 

まとめ

以上 現存天守12城を紹介しました。

国宝であったり国指定重要文化財であったりと非常に貴重な建物です。これから旅先でこれらのお城を見る機会があるときは、天守閣にも目を向けてみて下さい。

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