嫌い箸について
嫌い箸(きらいばし)は、忌み箸(いみばし)、禁じ箸(きんじばし)とも言い、日本の食文化においてマナー違反とされている箸の使い方のことです。
このお箸のマナー違反には、42種類ほどあり、冠婚葬祭や外食時に慌てたり、知らずに恥をかいたりしないようにしっかりと覚えておきたいですね。 高級店等での外食時の際にマナーをしっかり覚えておけば心にも余裕ができて、楽しく食事ができるはずです。
といっても、長い間の習慣で、箸の使い方が癖になっていて、直そうにもなかなかうまくいかないかもしれません。まずは、嫌い箸・忌み箸のことを知り、普段の食事のときから、家族同士で指摘しあうなどして、正しい箸使いを心がけましょう。
嫌い箸/忌み箸の一覧
- あげ箸
口より上へ箸を上げる所作。 - 突き箸・刺し箸
料理を箸で突き刺して食べる所作。見た目が悪いだけでなく、火の通り具合を疑っているようにも見られる。 - 指し箸
箸で人や物などを指し示す所作。 - 渡し箸・橋箸
箸休めのときに箸を器の上で横にかける所作。 - 迷い箸・なまじ箸
どの料理を口にするか迷い、料理の上であれこれと箸を動かす所作。「惑い箸(まどいばし)」「なまじ箸」とも言う。 - 探り箸(こじ箸)
汁椀の底に具が残っていないかと、箸を椀の中でかき回して探る所作。 - 揃え箸
箸を食器などに突き立てて揃える所作。 - 涙箸
箸先から汁物などの汁をぽたぽたと落とす所作。 - 振り箸
箸先についた汁などを振り落とす所作。 - 左箸
箸を左手で持つ所作。箸の置く向き、椀の置く位置に作法があるように、箸は右手で持つことが作法とされる。 - 返し箸・逆さ箸
箸を通常とは逆に持ち料理を掴む所作。自分の手が触れた場所で料理を掴む事になる上、箸の上部が汚れ見栄えが悪くなるためマナー違反とされる。 - 移り箸・渡り箸
いったん箸を付けたにも関わらず、その品を食べずに他の品へと移る所作。 - 空箸
料理に一度箸をつけたにも関らず、その料理を口にせず箸を置く所作。食の提供者に対して失礼な振る舞いとなる。 - 寄せ箸
箸を使い食器を手元に引き寄せるために箸を使う所作。 - 持ち箸
箸を持った手で同時に他の食器を持つ所作。 - 舐り箸(ねぶり箸)
箸についたものを口でなめる所作。 - もぎ箸
箸についた米粒などの料理を口でもぎ取る所作。 - 二人箸
一つの料理に対して二人以上が同時に箸をつける所作。 - 合わせ箸・箸渡し・拾い箸・移し箸
箸から箸へ料理を渡す所作。火葬後の遺骨を拾うときには箸から箸へ遺骨を渡して後に骨壺に納める。 - 違い箸(竹木箸)
材質や種類の違う箸を組み合わせて使う所作。火葬後の遺骨を拾うときには違う箸を一対にして使う。弔事の御骨拾いでは竹と木の箸を使うため竹木箸とも呼ばれる。
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