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見直される包装材 経木と竹の皮の殺菌力で鮮度を保つ

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見直される包装材 経木と竹の皮の殺菌力で鮮度を保つ 伝統
見直される包装材 経木と竹の皮の殺菌力で鮮度を保つ
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包装材と言えば、紙、段ボール、プチプチ、プラスチック、ガラス、金属など多岐に渡りますが、食材の梱包資材と言えば石油性の塩化ビニールやポリスチレン、ポリプロピレンなどで作られたビニールやトレーばかりです。

 

でも、ちょっと待ってください。レジ袋(ポリ袋やビニール袋)などは1970年代になってスーパーマーケットやコンビニエンスストアで使われ始め、広く普及しています。では、その前は何を使っていたのかと疑問に思いませんか。

それを見つけるには、大正時代までさかのぼります。今、経木(きょうぎ)と竹の皮の天然パワーが主婦の間で見直されています。

 

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大正時代から昭和45年ころまでの買い物風景

 

30代、40代の若いママさんたちには馴染みがないかもしれませんが、今のレジ袋やトレーが一般的ではなかったころ、ボールや鍋に1丁25円の豆腐を入れてもらい、買い物かごを下げて買い物に行ったものです。お肉やコロッケなどの惣菜は、経木(きょうぎ)という木材を薄く削ったものに包んでもらっていました。

 

魚なんかは新聞紙で包むので、水分や血がしみてくるから困ったものです。もやしはメガホンみたいに新聞紙で巻いていましたが、これも、水分が出てきて濡れてしまいます。

 

ですので、今でいうエコバッグなんてお洒落な物は、当時では使い物にはなりません。麻ひもを荒く編んだ物や、藤編の物を買い物かごとして使っていました。通気性があり、水分が出ても中にたまらなくて抜けます。布みたいにシミにもならないので、買い物かごが重宝されていました。

 

お弁当のおにぎりなんかも、家庭で竹の皮で包んでもらったものです。

今みたいな保温できる弁当箱なんて物は、当然、ありませんでしたが、竹の皮で包んだおにぎりの味は格別においしかったものですよ。

 

経木と竹の皮の驚くべき天然パワー

 

今と比べると、不便な買い物に見えたでしょう。

もし、食品から水分が漏れてしまうと、現代では、どれほどのクレームがくるのか想像にがたくありません。

 

それでも、なお、経木や竹の皮が見直され、生活に取り入れる主婦が増えているにはメリットが大きいからです。

 

例えば、生のお魚の切り身の水分をキッチンペーパーで吸って、ラップで包んで保存しているとすぐに雑菌が繁殖します。買ってきて2、3日なら焼いて食べれば、問題ありませんが、パサついて鮮度はガタ落ちです。本来の旨味は失われてしまっています。

 

しかし、経木で包んで保存するだけで、水気を適度に吸い、木材の殺菌力で菌の繁殖を抑え、味と鮮度を保つことができるのです。

 

納豆は発泡スチロールで梱包されていますが、経木で包んで作ると、湿度を調整し、抗菌作用があり、木の成分がうま味成分を増やし、経木の独特の香りを移します。比べられないほどの味の違いがでます。また、ゴミは自然の物なのですぐに土に還ります。

 

竹の皮も経木と同じ力があります。

経木より皮に厚みがあるので丈夫で、長持ちします。

 

お肉や油物の惣菜を包むのに向いており、耐久力が高いので、お弁当に敷けば湿気を吸い、おにぎりを包むと湿気をうまく取るので、「おひつ」に入れたような美味しさです。

 

お肉をパックで買うと、ドリップと呼ばれる赤い水分が出ますが、竹の皮で包むと、それを吸収してくれます。視覚だけでなく、味にも悪影響を与えるドリップを吸収して、殺菌作用で鮮度を保つメリットがあります。

 

ちなみに、竹の皮に包んだサバ寿司の「バッテラ」とは、ポルトガル語で帆かけ船を意味する「バッテーラ」からきています。

 

最後に

 

現代では、ビニール袋がない生活は考えられないかもしれませんが、たまには、ラップやアルミホイールでなく、経木や竹の皮でおにぎりを包んで大切な家族に持たせてみませんか。

きっと、あなたの心が伝わり、がんばる気力を呼び起こしてくれるでしょう。

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