認知症の種類と原因
年々増え続ける認知症患者。65歳以上の10人に一人が認知症になる時代がやってくるといわれていますが、あなたは認知症にならない自信がありますか?
生活習慣や食事に気を付けることだけでは認知症を防ぐことはできません。
環境的要因、その人の性格、体質、思考など様々な要因が重なり合って「認知症」という病気に繋がります。
どうすれば認知症にならず、健康な状態で人生を過ごすことができるでしょうか?
認知症になるメカニズムを知って対策を立ててみましょう。
まず はじめに考えられるのが
① 食事の問題
②生活習慣の問題
③ストレス
④環境問題
⑤遺伝的要因
これらの要因は「認知症」と深く関わっています。
では、認知症の原因は何でしょうか?
認知症の種類と原因
認知症にはいくつかの種類があり、その中でも発症例の多いものを紹介していきます。
アルツハイマー型認知症
認知症をきたす疾患の中で一番患者さんが多く、認知症の6割をしめると言われています。
男性よりも女性に多く見られます。
脳にアミロイドβやタウと呼ばれる特殊なたんぱく質が溜まり、神経細胞が壊れて死んでしまい減っていく為に、認知機能に障害が起こると考えられています。
脳の神経細胞が減って脳が小さく委縮してしまうために、症状が現れます。徐々に進行する病気で、急激に進行したりするものではありません。アルツハイマー型認知症は、記憶力の低下で始まり、日付・曜日や居場所がわからなくなる見当識障害、作業の要領が悪くなる実行機能障害、判断力の低下、言葉が円滑に出ないなどの「中核症状」がみられます。
また、イライラして怒りやすくなることや被害妄想などの「行動・心理症状」が現れることがあります。「行動・心理症状」は「周辺症状」、あるいは「BPSD」とも呼ばれます。
「行動・心理症状(BPSD)」は、すべての方にみられるわけではなく、環境や家族の接し方によって、軽くなったり、強く現れることもあります。
レビー小体型認知症
脳の広い範囲にレビー小体という異常な蛋白がたまり、脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の病気です。神経細胞が壊れるため、その場所の神経が伝達されず認知症の症状がです。
レビー小体型は男性の方が多く、女性の約2倍と言われています。
レビー小体病はアルツハイマー病、血管性認知症に次いで3番目に多い認知症です。
認知症は物忘れのイメージがありますが、レビー小体型認知症では、初期の段階で幻視が見られます。
レビ一小体病には3つの特徴的な症状があります。
1.認知機能の変動
認知機能の変動とは、時間や場所、周囲の状況に対する認識や会話をした際の理解力など、悪い時と良い時の差が目立つという症状です。
2.繰り返し出現する幻視
幻視は、実際には存在しないものが見えるという症状ですが、人や子供が見えると言われることが多いです。また幻視は夜間に多くなります。
3.パーキンソン症状
パーキンソン症状とは、体や表情が硬くなる、体の動きが減る、運動がぎこちなくなる、手が震える、姿勢が前傾になる、バランスを崩しやすくなる、小股で歩く、突進して止まれなくなるなど、いくつかの運動症状が出現する状態のことです。立ちくらみや失神、便秘などの自律神経症状が起こることもあります。
早期発見が大事
レビー小体病患者の物忘れは、アセチルコリンの低下が関与しているため、これを増加させる治療を行うと物忘れが改善します。
早期に正確に診断することで、治療効果が期待できる疾患ともいえます。
脳血管性認知症
認知症の2~3割を占めます。
脳の血管の一部が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血)すると、その血管が担っていた部分の脳の神経細胞が障害を受けます。そしてその神経細胞が担っていた機能が失われて認知症になるのです。これを血管性認知症といいます。
脳梗塞や脳出血の後遺症として現れますが、アルツハイマー型認知症と合併している場合もあります。
男性に多い傾向があります。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患があるとなりやすくなります。こうした基礎疾患をきちんとコントロールできていなかったり、喫煙をしたりしていると、血管に弾力がなくなり、血液の流れが悪くなります。このような状態を動脈硬化といいます。動脈硬化が悪化すると、やがて、脳の血管が詰まったり、破れたりします。その結果、神経細胞に栄養が行き届かず、失われてしまい、脳の働きが悪くなるのです。
前頭側頭型認知症(FTD)
脳のなかの前頭葉と側頭葉の神経細胞が少しずつ壊れていくことによって、いろいろな症状が出てくる認知症です。前頭葉や側頭葉が委縮し血流が低下して起こる認知症です。
40代から60代での発病が多く、ほかの認知症より若年で発病することが特徴です。
タウたんぱくやTDP-43、FUSなどの様々なたんぱく質が変化し、蓄積することが発症に関連すると言われています。
他の認知症とはちがい「指定難病」に認定されています。
前頭葉は思考や感情の表現、判断をコントロールし、側頭葉は言葉の理解・聴覚・味覚・記憶や感情をつかさどります。
どちらも大変重要な働きを持ち、脳の4割を占める重要な器官です。
前頭側頭型認知症の初期には物忘れや失語はあまりみられず、人格の変化や非常識な行動などが目立ちます。そのため、精神疾患と診断されてしまう場合があるので、注意が必要です。
5つの解決法で認知症の予防と改善 『リコード法 : ReCODE Protocol』
アメリカのブレデゼン博士という方が、研究し確立したリコード法というプログラムが注目されています。
彼は以下のように述べています。
われわれの研究所では少なくとも36のアルツハイマー病発症因子が、大多数の人にあてはまる要因として同定されている。
おそらく36以上の要因がまだいくつかあるだろうが、それほど多くはないはずだ。因子が100に達することがないのは確かだ。36の要因をどのように理解し対処していくべきかについて、プリオニックループは極めて実際的な意義をもつ。
プリオニックループには閾値があり、閾値に達することでAPP(アミロイド前駆体タンパク質)のバランスを保ちアルツハイマー病の代謝障害に対抗することができる。
そのため、36すべての穴をふさぐ必要はない。一旦十分に穴を塞げば、残りの穴から雨が降り注ぐことはない。残念ながら各個人が36の穴のうちどれだけの穴をふさげばいいか、簡易に測定する手段は見いだせていない。
そして、各個人の遺伝子や化学的な検査数値によって、その穴の種類も異なれば、穴の大きさも異なる。
そのためとにかく改善するまで、できる限り多くのプロトコルを実行することが最善の方法である。最終的に脳のシナプス障害経路が強化されアルツハイマー病を発症するのか、もしくはシナプス保存経路が強化することで認知機能の低下を逆転させ脳の健康を維持するのか、少なくともこの36の要因によってはっきりと決定づけられる。
「The End of Alzheimer’s」 より
上記の事から重要な要素は、
- まず 検査をして自分の体にどのような不具合が発生しているか知る
- 生活習慣を改善する。
- 自分の不具合箇所を改善するためのサプリメントをとる。
更に詳しくすると
- 充分な睡眠(時間、質ともに)
- 12から16時間のプチ断食
- 低糖質、グルテンフリー、無農薬、加工食品摂らない、体の大きな魚は食べない食生活
- 1日30分以上の運動(できたら早歩き以上)
- ストレスをためない。
- 有害物質や菌に汚染させない。(銀歯のアマルガムの排除、口腔ケア)
- カビの排除
- 脳トレなので脳の活性化
となります。
解決法の5つとは
1. 食事
認知症にならない基本の食事方法
低炭水化物食
少なくとも12時間の絶食
MCTオイル・オリーブオイル・アボカド・ナッツなどの不飽和脂肪を摂る
軽い菜食主義を目指す
朝ごはんまで12時間空け、夜ご飯は就寝3時間前まで
腸内フローラを最適化する。
グルテンと乳製品を避ける。
以上4つが基本の考え方です。
2. 運動
- 運動はアルツハイマーの進行に重大な役割を果たすインスリン抵抗性を減少させる
- ニューロンを支える分子である脳由来神経栄養因子の生産を増やすケトーシスを促進する
- 海馬を大きくする(記憶を司どる)
- ニューロンやシナプスの健康に不可欠な欠陥機能を改善する
- 睡眠の質を上げる
お勧めの運動→ジョギング・ウォーキング・ダンス・エアロビ・ウェイトトレーニング
1日45分~60分 週に4回~5回
週最低5~6回 30分から60分の有酸素運動
週の運動時間、最低150分
ただし運動は挫折しやすいたいめ運動習慣のない人が始める場合は1~3ヶ月かけて少しずつ運動量を増やしていく
3. 睡眠
- 睡眠は8時間が理想。
- 睡眠時無呼吸症候群の場合は早期治療をしましょう。
- 睡眠薬は使わないようにしましょう。
- 睡眠環境を整えましょう。(電子機器の電源を切ったり、寝室は暗くしましょう。)
- 夜中の12時までに就寝しましょう。
- 夕食は軽めにすましましょう
- 運動は寝る前にはしないように。日中に運動をしましょう。
4. ストレスの軽減
ストレスはコルチゾールの数値上昇させます。
コルチゾールの数値が高いと脳に有害です。
ヨガ、音楽、瞑想
また、ストレスは認知能力の低下や、血糖値、体脂肪増加、炭水化物(甘い物)が欲しくなることから、インスリンの過剰により炎症が進みます。
ストレスと言うと、仕事のストレスや対人関係のストレスを思い浮かべる方が多いと思いますが、精製された食品を摂り血糖値を急上昇させること、
夜遅くまで起きていること、本来の生活様式からかけ離れている生活習慣は身体にとって大きなストレスとなります。
5. ブレイントレーニング
- 一日 20分~30分のトレーニングを集中して行う。
- 週に4~6日、少なくとも4週間続ける。
- 個人の能力限界を考えて絶えず見直す必要がある。
- 簡単すぎても難しすぎてもいけない。
- ゲームバランスの維持を意識してトレーニングに望む。
脳トレの頻度が重要!
A:週5~6回 1回10~20分
B:週3回 1回30分
集中力が10~20分を超えると途切れる場合はAを選択。
30分集中してプレイすることが可能であればA、Bどちらでも好みで選択。
認知症の種類と原因 まとめ
認知症には遺伝的要因もあり、これを避けることはできません。しかし、認知症の症状がでる以前から認知症の予防プログラムを始めていればそのリスクは劇的に減らすことが出来ます。
認知症にならなくても、年齢とともに認知能力が低下することは避けられませんので、最後まで自分らしい人生を歩んでいくために『リコード法 : ReCODE Protocol』を取り入れてみてはいかがでしょうか?
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