秋の言葉25選
1. 秋時雨 (あきしぐれ)
同じ秋の雨でも区別されているのが秋時雨で、平野部より山の外周部に降ります。
晴れているのに降ってきたり、降ってもすぐ止んで、思いがけなく秋の虹を見せてくれたりもします。
2. 桐一葉 (きりひとは)
〔一葉落つ〕
桐の落葉を秋の象徴するものとして、和歌や連歌、俳諧で多く詠まれきました。
3. 秋深し
秋の気配が濃く趣が深まったさまをいう語。深秋。秋たけなわ。
4. 刈田(かりた)
稲を刈り取ったあとの田。刈り株だけが整然と並ぶ光景からは、一年の仕事を終えた農家の充実感が感じられ、また寂しくもある。「待ちかねて雁の下りたる刈田かな」という、一茶の句がある。
5. 秋晴れ(あきばれ)
空高く晴れ渡った、秋のよい天気。空気が澄み渡り、天が高くなったように感じられる。
6. 寒露(かんろ)
二十四節気の一つで、十月八日ごろ。露が寒気によって凍る手前の時期で、秋冷が身にしみる日が多くなる。
7. 秋の空
秋のころの、変わりやすい天気。異性の移ろいやすい心の意にも用いられる。
8. 白露(はくろ)
二十四節気の一つで、九月八日ごろ。草木の葉に秋の到来を告げる白露が宿るという意味。実際には、まだ残暑が厳しい。
9. 馬肥ゆる(うまこゆる)
秋を迎え、馬の皮下脂肪が冬に備えて厚くなること。
10. 霜降(そうこう)
二十四節気の一つで、十月二十三日ごろ。秋も深まり、朝、しばしば霜が降るなど、冬の到来が近いことを知らせる。
11. 山粧う(やまよそおう)
山の木々が紅葉し、化粧をしたように見えるさま。
12. 二百十日(にひゃくとおか)
立春から数えて二百十日目のことで、九月一日ころにあたる。台風が来やすい時期に重なることから、農家では厄日として警戒する。
13. 鰯雲(いわしぐも)
巻積雲の俗称。秋空に斑点状に広がり、イワシが群れるさまのように見えることからついた名。
14. 野分(のわき)
「台風」の古称。野の草木を分けて吹き荒れることからいう。
15. 待宵(まつよい)
陰暦八月十四日の宵のことで、翌日の十五夜の月を待つ夜の意。明日の晴曇が確かでないので、待宵の月を鑑賞する。
16. 霧(きり)
大気中の水蒸気が地表面の近くで凝結して、煙のようにかかる現象。春に発生するものは「霞」という。
17. 処暑(しょしょ)
二十四節気の一つで、八月二十三日ごろ。夏の暑さがおさまる時期。「処」には「とまる」の意味がある。
18. 夜長(よなが)
日が早く落ち、夜が長くなったと感じられること。
19. 灯火(とうか)親しむ
さわやかな秋は、灯火の下で読書をするのに適した季節であるということ。
20. 立秋(りっしゅう)
二十四節気の一つで、八月七、八日ごろ。暦ではこの日から秋になるが、実際には一年でもっとも暑い時期。
21. 秋気 (しゅうき)
〔秋の気〕
秋の気配、秋らしい感じ、秋の大気などを総称してこう呼んでいます。
22. 中秋 (ちゅうしゅう)
〔秋半ば〕〔仲の秋〕
秋を初、仲、晩と三つに分けた真ん中の月、陰暦の八月を指しますから、陽暦では九月頃と冬への予感が綯い交ぜになった季語と言えます。
十五夜の月を仲秋の名月と言いますし、単に仲秋だけでも、この名月を差します。
23. 虫時雨 (むししぐれ)
〔虫すだく〕
秋も盛りの頃には、ちょっと喧騒を離れると虫時雨に出会います。
耳を澄ますと、何種類かの虫の音が届きます。
時雨とは、まさに絶え間なく鳴く、虫の音の形容です。
24. 宵闇 (よいやみ)
〔夕闇〕
陰暦の八月十五日の名月は、太陽が沈むとまもなく昇りますが、十六夜(いざよい)、立待月(っちまち)、居待月(いまち)・・・と、日を追って遅くなり、二十日の月の更待月(ふけまち)の頃になると、名月より三時間も遅れて月は昇ります。
これらの月の出までの闇を宵闇と言います。
25. 名月 (めいげつ)
〔十五夜〕〔満月〕〔望月〕
陰暦八月十五日の仲秋の満月です。
一年のうちで、この夜が最も澄んで明るく、秋草の花、競う虫の音、それに露と、秋の風物がそろう時期です。
露時雨 (つゆしぐれ)
風のない晴れた夜などは、放射冷却によって温度が低くなって、草や木の葉に沢山の水滴ができますが、その量が時雨が降ったようだと言うのが、露時雨です。
草原を歩くと、足から腰あたりまでずぶ濡れになります。
初鴨 (はつがも)
〔鴨来る〕〔鴨渡る〕
鴨は秋の終わりに早い時期から、四・五羽ずつが群れて飛来しますが、この中で一番早くやってくる鴨の群れを、日本人は発鴨とよんでいます。
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