春夏秋冬『食べ物・飲み物』の季語一覧 505選|俳句・短歌に使える美しい言葉

春夏秋冬『食べ物・飲み物』の季語一覧 505選|俳句・短歌に使える美しい言葉 言葉
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冬の食べ物の季語一覧

初冬(太陽暦11月・旧暦10月)

鳥・獣・魚介類
  1. 鶉(ウズラ) — 狩猟の対象として秋冬に食されてきた小鳥。
  2. 雀(スズメ) — 江戸時代などでは焼き鳥として食され、季語化。
  3. 鶫(ツグミ) — 冬に渡ってくる鳥で、昔は食用にもされた。
  4. 鮟鱇(アンコウ) — 冬が旬の魚。鍋物に欠かせない深いコクが特徴。
  5. 柳葉魚(シシャモ) — 産卵期の脂ののった冬シシャモが美味。
  6. 鰰(ハタハタ) — 日本海の冬の味覚。しょっつる鍋などに用いられる。
  7. 河豚(フグ) — 冬の高級魚。刺身や鍋で人気。
  8. 牡蠣(カキ) — 冬が最も美味しい旬。生食・焼き牡蠣・鍋など。
野菜・果物・海藻
  1. 蕪(カブ) — 冬の煮物に欠かせない根菜。
  2. キウイ — 晩秋から冬にかけて出回る果物。
  3. 牛蒡(ゴボウ) — 冬に香りが強くなる根菜。
  4. 新海苔 — 冬の海で採れる香りのよい海苔の新物。
  5. 大根(ダイコン) — 冬の代表的根菜。おでん・風呂吹きなどで大活躍。
  6. 人参(ニンジン) — 冬に甘味が増し、煮物に向く。
  7. 葱(ネギ) — 冬の体を温める薬味野菜。
  8. 白菜 — 鍋物に不可欠な冬野菜。
  9. 蓮根(レンコン) — 冬の煮物や天ぷらに用いられる穴の空いた根菜。
  10. 滑子(ナメコ) — 冬の味噌汁などに使われるぬめりのある茸。
冬の料理・保存食・菓子
  1. 浅漬 — 冬野菜を手早く漬けたさっぱりした漬物。
  2. 鮟鱇鍋 — アンコウと野菜を煮込んだ冬の名物鍋。
  3. 亥の子餅 — 旧暦10月の「亥の日」に食べる魔除けの餅。
  4. 兎汁 — 冬に食されてきた、ウサギ肉を使う汁物。
  5. 牡蠣飯 — 牡蠣を炊き込んだ冬の滋味豊かなご飯。
  6. 蕪鮨 — カブで挟んだ魚の鮨。冬の発酵食品。
  7. 蕪蒸 — すりおろしたカブを使った蒸し料理。
  8. 切干 — 大根を干した保存食。風味が深い。
  9. 茎漬 — ダイコンの茎などを漬けた保存食。
  10. 薬喰(紅葉鍋) — イノシシ肉を薬として食するという意味の鍋。
  11. 巻繊汁(けんちんじる) — 野菜や豆腐が入る精進料理の汁物。
  12. 桜鍋(蹴とばし) — 馬肉を使った冬の鍋料理。
  13. 鴨鍋 — 脂ののった鴨肉が冬に美味しい。
  14. 猪鍋(牡丹鍋) — 猪肉を使う豪快な冬の鍋。
  15. 柴漬 — 冬の保存食として伝わる漬け物。
  16. 十夜粥 — 旧暦十夜法要の際の行事食。
  17. 塩汁鍋 — 塩味で整えた素朴な鍋料理。
  18. 鋤焼(すきやき) — 冬のご馳走として親しまれてきた。
  19. 酢茎漬 — 茎野菜を酢で漬けた保存食。
  20. 千枚漬 — 聖護院カブを薄切りにして漬けた京都の冬名物。
  21. 鯛焼 — 寒い時期に恋しくなる焼き菓子。
  22. 狸汁 — 昔の冬の滋養食として知られる。
  23. 千歳飴 — 七五三で配られる細長い飴。
  24. 根深汁 — ネギの白い部分を使った温かい汁物。
  25. 風呂吹(大根焚) — 大根を柔らかく煮て味噌を添える冬料理。
  26. 干柿 — 柿を干して甘みを凝縮した冬の保存食。
  27. 焼藷(焼芋) — 冬の風物詩として親しまれる焼き芋。
  28. 湯豆腐 — 温かい豆腐料理。冬の食卓の定番。
  29. 寄鍋 — さまざまな食材を煮込む冬の鍋物。
  30. 夜鷹蕎麦 — 夜に売り歩いた蕎麦のこと。冬の季語。
酒・飲み物
  1. 鰭酒(ヒレ酒) — フグのヒレを炙って入れる熱燗。冬に最適。

 

仲冬(太陽暦12月・旧暦11月)

魚介類
  1. 鯨(クジラ) — 冬に脂がのった肉が重宝された。
  2. 潤目鰯(ウルメイワシ) — 目が潤んで見える特徴がある冬のイワシ。
  3. 鱈(タラ) — 冬を代表する魚。鍋物に最適。
  4. 金目鯛(キンメダイ) — 脂のりがよく、煮付けが人気。
  5. 氷魚(ヒオ) — 稚魚の総称で、冬の delicacy。
  6. 鮪(マグロ) — 冬は大トロが最も美味しい季節。
  7. 睦(ムツ) — 冬の深海魚。焼き物に向く。
  8. 海鼠腸(コノワタ) — ナマコの腸を塩辛にした高級珍味。
  9. ズワイガニ — 冬の王者ともいえる蟹。
  10. 鱈場蟹(タラバガニ) — 大型で身が詰まった蟹。
  11. 海鼠(ナマコ) — 冬に身が締まり美味しくなる。
果物・野菜・冬野菜
  1. 金柑(キンカン) — 甘酸っぱい冬の果物。
  2. 朱欒(ザボン) — 大型の柑橘で冬の贈答品にもされる。
  3. 青硬采(チンゲンサイ) — 冬に甘みが増す青菜。
  4. 冬至南瓜 — 冬至に食べて無病息災を祈る。
  5. 冬苺 — 冬に実る野生の苺。
  6. 冬菜 — 冬に採れる青菜全般。
  7. 冬野菜 — 冬が旬となる野菜の総称。
  8. 冬林檎 — 冬に美味しくなる林檎。
  9. 蜜柑(ミカン) — 冬の果物の代表。炬燵と相性抜群。
冬の料理・鍋・保存食・行事食
  1. おでん — 冬の屋台の代表格。大根・卵・練物などを煮込む。
  2. 粕汁 — 酒粕を入れた温まる汁物。
  3. 蕪汁 — 蕪を使った優しい味の汁物。
  4. 鯨汁 — クジラ肉を使った冬の汁物。
  5. 薩摩汁 — 根菜と肉を使った鹿児島の郷土料理。
  6. 三平汁 — 北海道の塩鮭を使う冬の汁物。
  7. 塩鮭 — 冬の保存食として欠かせない。
  8. じぶ煮 — 石川県の郷土料理。鴨肉などを使う。
  9. 聖菓(クリスマスケーキ) — 西洋文化由来の冬の甘味。
  10. 雑炊 — 冬の〆に定番の温かいご飯料理。
  11. 沢庵漬 — 大根を干し漬けた冬の常備食。
  12. ちり鍋 — 鱈など白身魚を煮る上品な鍋。
  13. 冬至粥 — 冬至に食される小豆粥。
  14. 年越蕎麦(晦日蕎麦) — 大晦日に食べる行事食。
  15. 納豆汁 — 納豆を使った東北地方の冬の汁物。
  16. 鍋焼 — 土鍋で煮込む冬の麺類。
  17. 葱鮪 — マグロとネギの鍋物。寒い冬に合う。
  18. 濃餅汁 — 餅入りの濃厚な汁物。
  19. 乾鮭 — 風乾した鮭。保存性が高い。
  20. 干菜(干し野菜) — 冬の保存の知恵。
  21. 干菜汁 — 干した野菜を使った汁物。
  22. 干菜湯 — 干菜を煮た温かい汁物。
  23. 闇汁 — 残り物や混ぜ物で作った汁物。
冬の酒・飲み物
  1. 熱燗 — 寒い季節に体を温める熱い日本酒。
  2. 姜酒(ショウガ酒) — 生姜を加えた体の温まる酒。
  3. 卵酒 — 卵を酒に溶いた滋養豊富な飲み物。
  4. 寝酒 — 寒い夜に飲む酒の習慣。

 

晩冬(太陽暦1月・旧暦12月)

魚介類
  1. 寒卵 — 寒中に産まれる卵。縁起が良いとされる。
  2. 寒鰈 — 冬の低温で身が締まり美味しくなる鰈。
  3. 寒鯉 — 冷水で育ち、身が引き締まった鯉。
  4. 寒鮒 — 寒中に特に美味とされる鮒。
  5. 寒鰤 — 冬の鰤の最高峰。脂がのる。
  6. 氷下魚(コマイ) — 北国の冬の名物魚。
  7. 鰤(ブリ) — 成長と共に名前が変わる出世魚。
  8. 寒蜆 — 冬に味が濃くなる蜆。
野菜
  1. 小松菜(コマツナ) — 冬に旬を迎える青菜。
冬の料理・餅・保存食
  1. 寒餅 — 寒中につく餅。保存性が高い。
  2. 煮凝 — 冷えて固まった煮物。冬ならではの食感。
  3. 水餅 — 水につけて保存する餅。
  4. 雪見酒 — 雪景色を眺めながら飲む酒。

 

新年の食べ物の季語一覧

新年の食は 祝肴・祝いの野菜・雑煮・餅・神事食 などが中心です。

祝肴・魚介類
  1. 数の子 — 子孫繁栄を願う正月の祝い肴。
  2. 伊勢海老(イセエビ) — 長寿・めでたさの象徴。おせちにも用いられる。
祝い野菜・香草・穀物
  1. 寒芹(かんぜり) — 冬の芹。春の七草にも使われ、若々しさを象徴。
  2. 黒豆 — 「まめに働く」の願いを込めた正月料理。
  3. 橙(だいだい) —「代々栄える」に通じる縁起物。
  4. 七種(ななくさ) — 春の若菜七種。無病息災を願う。
  5. 蓬莢(よもぎ) — 邪気を祓うとされ、新年の草餅などに使われる。
  6. 若菜(わかな) — 新年に摘む若い菜。長寿の象徴。
  7. 薺(なずな) — 七草のひとつ。正月明けに食す。
餅・粥・行事食
  1. 小豆粥(あずきがゆ) — 邪気を祓う赤小豆の粥。十五日粥として食される。
  2. 鏡餅 — 年神様への供え物。円満・長寿の象徴。
  3. 粥柱(かゆばしら) — 小豆粥を炊く際の竹筒。吉凶占いに使われた。
  4. 切山椒 — 山椒の香りがある新年の菓子。厄除けの意味を持つ。
  5. おせち料理(食積) — 新年の祝い膳。保存性が高く神聖な料理。
  6. ごまめ(田作り) — 五穀豊穣を願う祝い肴。
  7. 雑煮 — 正月の代表食。各地で具材が異なる。
  8. 年の餅 — 正月に搗く餅。年神様の力をいただく意味。
  9. 七種粥(ななくさがゆ) — 一月七日に食す粥。無病息災を祈る。
  10. 結び昆布 — 昆布は「喜ぶ」に通じる縁起物。
  11. 餅(もち) — 新年の根本的な祝い食。力と生命力の象徴。
新年の水・酒・儀礼
  1. 寒の水 — 寒中に汲む清水。邪気を祓い、清めの意味を持つ。
  2. 屠蘇(とそ) — 邪気を祓う薬酒。新年に飲む厄除けの酒。
  3. 年酒 — 神に供えた酒をいただく新年の祝い酒。
  4. 福茶(大服) — 福豆・昆布・梅干しを入れた縁起の良い茶。
  5. 若水(わかみず) — 元旦に汲む最初の水。新年の吉例。
  6. 歯固(はがため) — 正月に硬い物を食べて長寿を願う習わし。
  7. 太箸(ふとばし) — 神饌を扱うための大きな箸。新年神事に使われる。
  8. 餅花(もちばな) — 五穀豊穣を願う飾り。枝に餅を付けた吉祥の飾り。

 

言葉でめぐる季節の食卓

春の若菜や鰆、夏の素麺や麦茶、秋の茸飯や新酒、冬のおでんや鰭酒、そして新年の屠蘇やおせち料理──。
同じ食材でも、収穫の時期や行事との結びつきによって、季語としての表情は少しずつ変わっていきます。

俳句や短歌で季節感を添えたいとき。
ブログやSNSで旬の気配をさりげなく伝えたいとき。
子どもに日本の季節の食べ物を教えたいとき。

そんな場面で、ここで触れた“食の季語”を、そっと引き出しから取り出すように役立ててみてください。
四季の食卓に耳を澄ませることで、日々の言葉にも静かな深みが宿ります。

 

FAQ よくある質問

Q. 春夏秋冬・新年の食べ物の季語にはどんなものがありますか?

A. 春は「桜鯛・若鮎・草餅」、夏は「素麺・麦茶・かき氷」、秋は「栗飯・新米・松茸」、冬は「おでん・湯豆腐・鰭酒」、新年は「おせち料理・雑煮・屠蘇」など、旬の食材や行事食が多く季語になっています。本記事では、それぞれの季節で魚介・野菜・果物・お菓子・お酒・行事食をまとめて一覧にしています。

Q. 俳句に使える食べ物の季語にはどんなものがありますか?

A. 俳句に使える食べ物の季語には、季節感がはっきり伝わるものがおすすめです。例えば、春なら「花見酒・桜餅」、夏なら「素麺・麦飯・ラムネ」、秋なら「栗飯・新酒・石狩鍋」、冬なら「湯豆腐・焼藷・熱燗」、新年なら「おせち料理・屠蘇・若水」などが、季節の景色と結びつきやすい季語としてよく使われます。

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