夏の植物の季語一覧
花・草(夏の代表花)
- 紫陽花(あじさい) — 雨の季節に色を深める夏の花。
- 立葵(たちあおい) — 背の高い花が梅雨の空を彩る。
- 桔梗(ききょう) — 清らかな紫の花を咲かせる夏の花。
- 撫子(なでしこ) — 可憐な花弁が涼しげな、夏の草花。
- 昼顔(ひるがお) — 日中に開く淡い花が夏草に揺れる。
- 蛍袋(ほたるぶくろ) — 提灯のような花をつける初夏の花。
- 葎(むぐら) — つるが絡み繁茂する夏草。
- 葈草(しもつけ) — 細かな花が房状に咲く夏の花木。
- 金糸梅(きんしばい) — 黄色い花が明るい印象を与える。
- 金鶏菊(きんけいぎく) — 夏の日差しに映える鮮黄色の花。
- 金魚草(きんぎょそう) — 花姿が金魚に似たかわいらしい夏の花。
- 松葉牡丹(まつばぼたん) — 強い日差しにも咲く乾燥に強い花。
- 露草(つゆくさ) — 朝露をまとい青花を開く夏の草。
- 萱草(かんぞう) — 橙色の花を咲かせる夏の多年草。
- 女郎花(おみなえし) — 秋の印象が強いが「夏の末」の季語。
- 鳳仙花(ほうせんか) — 種が弾ける特徴を持つ夏花。
- 酸漿(ほおずき) — 赤い袋状の実が夏を彩る。
- 扶桑花(ふよう) — 芙蓉。大きな花が夏に咲き誇る。
- 捩花(ねじばな) — 螺旋状に咲く愛らしい夏の花。
水辺の植物・湿地の花
- 蓮(はす) — 水面に大輪を咲かせる夏を象徴する花。
- 蓮の花 — 仏花としても知られる気品ある夏の花。
- 睡蓮(すいれん) — 水面に浮かぶ優雅な花が夏の池を彩る。
- 菱(ひし) — 水面に広がる葉と実を持つ水草。
- 真菰(まこも) — 水辺に群生する背の高い植物。
- 杜若(かきつばた)※初夏 — 水辺に濃紫の花を咲かせる。
- 花菖蒲(はなしょうぶ) — 菖蒲園の風景を象徴する初夏の花。
- 水葵(みずあおい) — 可憐な紫花を咲かせる湿地の植物。
- 沢瀉(おもだか) — 水辺に生える葉姿の美しい多年草。
- 独活(うど) — 山菜として知られるが、夏草としても季語。
木の芽・若葉・青葉の季語
- 青葉(あおば) — 木々が濃い緑に輝く季節。
- 若楓(わかかえで) — 初夏に萌える楓の若葉。
- 若葉(わかば) — 柔らかな新緑の象徴。
- 若竹(わかたけ) — 若々しい竹の新芽。
- 新樹(しんじゅ) — 若葉が生い茂る初夏の木々。
- 椿若葉(つばきわかば) — 椿の新しい若葉。
- 柿若葉(かきわかば) — 明るい緑を見せる柿の若葉。
- 桐の花(きりのはな)※初夏 — 高木に薄紫の花を咲かせる。
- 櫨の花(はぜのはな) — 夏の始めに咲く小さな花。
- ニセアカシアの花(あかしあのはな) — 甘い香りを放つ白花。
- 栗の花(くりのはな) — 独特の香りを放つ初夏の花。
- 楮(こうぞ) — 和紙の原料となる木の新芽。
- 青柿(あおがき) — 夏に青く未熟な実をつける柿。
野の実・青い実
- 枇杷(びわ) — 初夏に実る甘い果物。
- 桑の実(くわのみ) — 紫に熟す夏の野の実。
- 苺(いちご) — 歳時記では夏扱いとされることが多い。
- 茄子の花(なすのはな) — 夏野菜の花として季語。
- 胡瓜の花(きゅうりのはな) — 畑に黄色い花を咲かせる。
- 葡萄の花(ぶどうのはな) — 小さな白花をつける初夏の実花。
- 林檎の実(りんごのみ)※初夏 — まだ青い初夏のりんごの実。
- 山桜桃の実(ゆすらうめの実) — 赤い小さな実が可愛らしい。
初夏・仲夏の植物
- 卯の花(うのはな) — 初夏に真白な花を咲かせる。
- 山法師(やまぼうし) — 白い花に見える総苞が印象的。
- 木茅(ちがや) — 野に風に揺れる初夏の草。
- 青芒(あおすすき) — 青々と伸びる夏の芒。
- 夏草(なつくさ) — 夏に一気に茂る草の総称。
- 茅花(つばな) — 茅の穂が白く煙るように見える。
- 野茨(のいばら) — 野に咲く素朴な白い花。
- 葭切(よしきり) — 葭のある場所に夏を告げる風景語。
- 萱(かや) — 夏に茂る屋根材にも使われた草。
- 麦の秋(むぎのあき)※初夏 — 麦の収穫期を意味する季語。
- 麦の穂(むぎのほ) — 黄金に実った麦の穂。
- 山椒の花(さんしょうのはな) — 小さな黄緑色の花が初夏に咲く。
夏の植物- 食べ物の季語一覧
初夏(太陽暦5月・旧暦4月)
野菜・山菜・穀物・果物
- 明日葉(アシタバ) — 摘んでも翌日には新芽が出るとされる生命力の強い野菜。
- 苺(イチゴ) — 春から初夏にかけて出回る甘酸っぱい果物。
- 豌豆(エンドウ) — 若いさやや豆を食べる、春〜初夏の豆類。
- キャベツ — 春キャベツから初夏にかけて柔らかく甘みが増す。
- 行者大蒜(ギョウジャニンニク) — 山に自生する香りの強い山菜。
- 莢豌豆(サヤエンドウ) — 若いさやごと食べる、色鮮やかな初夏の野菜。
- 蓴采(ジュンサイ) — 池沼に生える水草の新芽で、つるりとした食感が特徴。
- 新じゃが — 採れたての若いじゃがいも。皮ごと調理されることが多い。
- 新玉葱 — 水分が多く辛味の少ない、春〜初夏の玉ねぎ。
- 蚕豆(ソラマメ) — さやが空を向いて実る、初夏の豆類。
- 筍 — 春から初夏にかけて掘られる竹の若芽。
- 浜豌豆(ハマエンドウ) — 海岸に自生する豆で、春〜初夏の野草として知られる。
- 蕗(フキ) — 茎を煮物や佃煮にする、春から初夏の山菜。
- 麦(ムギ) — 初夏に穂が色づく穀物。新麦として季語にも用いられる。
- 夏蕨 — 初夏に出る蕨で、山菜として食される。
仲夏(太陽暦6月・旧暦5月)
野菜・果物・香味野菜
- 青梅 — 梅酒や梅干用に漬け込む、初夏の青い梅。
- 杏(アンズ) — 甘酸っぱい初夏の果物。
- 隠元豆(インゲンマメ)(泥鰌隠元) — 夏に収穫されるさや豆。
- クレソン — 清流に育つ香味野菜。サラダや肉料理の付け合わせに。
- 桑の実 — 木に生る黒紫の実で、ジャムなどにされる。
- さくらんぼ — 初夏に旬を迎える赤い宝石のような果実。
- 紫蘇(シソ) — 梅干や薬味に欠かせない香味野菜。
- 新生姜 — 若い生姜で、甘酢漬けなどに使われる。
- 李(スモモ) — 甘酸っぱく、夏の味覚として人気。
- 玉葱(タマネギ) — 初夏に新玉から順次出回る野菜。
- 夏茱萸(ナツグミ) — 赤い実をつける木の実で、初夏の風物。
- 夏大根 — 辛味がさっぱりとした夏の大根。
- 夏葱 — 夏に収穫される葱で、薬味として活躍する。
- 葫(ニンニク)(大蒜) — 収穫期を迎えたにんにく。スタミナ食材。
- パイナップル — 南国を思わせる香り高い果物。
- バナナ — 年中あるが、夏の果物としても親しまれる。
- 枇杷(ビワ) — 初夏に実る、やさしい甘さの果物。
- 実梅 — 加工用として収穫される梅の実全般。
- 山桜梅(ユスラウメ) — 小さな赤い実をつける木で、初夏の庭を彩る。
- 辣韮(ラッキョウ) — 梅雨どきに漬物にされる、小さな球根野菜。
晩夏(太陽暦7月・旧暦6月)
野菜・果物・海藻など
- 瓜(ウリ) — 夏に冷やして食べる、さっぱりとした野菜。
- 木苺(キイチゴ) — 山に自生する野生のベリー。
- 胡瓜(キュウリ) — 生でかじると涼を感じる、夏野菜の代表。
- 越瓜(シロウリ)(浅瓜) — 白い果肉を持つ瓜で、浅漬けなどにされる。
- 藷(新走り) — 収穫間もない新芋を指す。
- 新蓮 — 掘りたての新しい蓮根。
- スグリの実 — 透明感のある酸味の強い小さな果実。
- スベリヒユ — 畑や路地に生える野草で、食用にもされる。
- セロリ — 香りの強い洋野菜で、夏のサラダに合う。
- トマト — 冷やしても煮ても美味しい、夏の代表的な野菜。
- 茄子(ナス) — 水気を多く含み、夏料理に欠かせない。
- パセリ — 彩りと香りを添えるハーブ。
- ハタンキョウ — 小さな実をつける果樹で、ジャムなどにされる。
- 早桃 — 早く出回る桃で、夏の始まりを告げる果物。
- ピーマン — 夏に豊富に出回る緑の野菜。
- まくわ瓜 — 甘味のある日本的メロンの一種。
- マンゴー — 南国を代表する濃厚な甘さの果物。
- メロン — 夏の贈答品としても人気の高い果物。
- 楊梅(ヤマモモ)(山桃) — 赤い粒状の実をつける果樹。
- 若牛蒡(ワカゴボウ) — 若いごぼうで、柔らかく炊き合わせに向く。
- 荒布(アラメ) — 昆布に似た海藻で、煮物などに用いる。
- 昆布(コンブ) — だし取りから佃煮まで、和食に欠かせない海藻。
- 布海苔(フノリ) — みそ汁や酢の物に使われる細い海藻。
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