水にまつわる美しい古語一覧 100選|流れ・水面・波の表情を伝える言葉

水にまつわる美しい古語一覧 100選|流れ・水面・波の表情を伝える言葉 言葉
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水は、形をとどめないまま、場所や時間によって姿を変えてきました。
川の流れ、泉の澄み、波の音、水面に映る影。
日本語には、そうした一瞬の水のあり方を、丁寧に言い分けてきた古語が残されています。

ここに並ぶのは、水そのものや水辺の地形、流れの動き、静まり返った水面までを含んだ言葉です。
どれも、自然の中で水を見つめ、感じ取ってきた感覚が、そのまま言葉になったものばかり。

意味を知ることで、水の情景はより立体的に立ち上がります。
日々の読書や創作、言葉を味わう時間の中で、日本語が持つ水の表現に触れてみてください。

 

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水にまつわる美しい古語一覧

 

1. 水そのもの・水域|自然として存在する水の姿

川や海、泉や湿地など、水そのものが形をとって現れる場所を表す古語を集めました。 人の手を離れた自然の水景が、そのまま言葉として残されています。

  1. 水(みづ)
    川や泉、雨として存在する自然の水。生命や循環の源として、古典では極めて基本的な存在。
  2. 淡海(あはうみ)
    塩分を含まない大きな水域。湖を指し、静かで穏やかな水面の広がりを感じさせる語。
  3. 水無し川(みなしがは)
    川床には水が見えず、地下を流れている川。表に現れない水の存在を含んだ呼び名。
  4. 泉(いづみ)
    地中から自然に湧き出る水。清らかさや尽きぬ命の象徴としても扱われる。
  5. 湧水(わきみづ)
    地下から湧き出たばかりの水。新しさと澄んだ冷たさを感じさせる。
  6. 源(みなもと)
    川や水流が生まれる起点。水の始まりを示す語で、流れの原点を意識させる。
  7. 入江(いりえ)
    陸地に深く入り込んだ水域。波が穏やかで、静かな水のたまりを思わせる。
  8. 潟(かた)
    水深が浅く、水が広がる場所。干潮時には地面が現れることもある。
  9. 潟湖(せきこ)
    砂州などで外海と隔てられた浅い湖。海と陸の境に生まれた静かな水域。
  10. 洲(す)
    川や海の中にできた砂地や小さな陸地。水の流れが形づくる地形。
  11. 淵(ふち)
    水が深くたまる場所。静まり返った水の重みと奥行きを感じさせる。
  12. 瀬(せ)
    川の流れが速く、水が浅くなる部分。音や動きが際立つ水の表情。
  13. 渚(なぎさ)
    水と陸とが接する場所。波が寄せては返す境界の景色。
  14. 湊(みなと)
    川や海の水が出入りする所。水路として開かれた要所を示す語。
  15. 潮(しほ)
    海の水の満ち引き。時間とともに変化する水の動きを含んだ言葉。
  16. 海原(うなはら)
    見渡すかぎり広がる海の水面。果てのない水の広がりを表す。
  17. 沢(さは)
    山あいを流れる水のある場所。湿り気と清流の気配を帯びる語。
  18. 天水(てんすい)
    空と水をひと続きに捉えた呼び名。雨水として降り、地を潤してめぐっていく“天からの水”を含む語。
  19. もしほ(藻塩)(もしほ)
    海藻に海水を含ませて塩を採る営みから生まれた語で、塩づくりに用いる海水そのものも指す。潮の匂いを帯びた水の名。
  20. 岩井(いはゐ)
    岩の間から湧く水を得るための井戸。地下の清水が地表へ現れる地点としての“井”を含む語。
  21. 石井(いはゐ)
    岩間から湧く水を利用した井戸。硬い岩と清水の組み合わせが、冷たさと清らかさを印象づける。

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