月にまつわる古語・雅語一覧 61種類|名月から有明まで、美しい月の言葉

月にまつわる古語・雅語一覧 61種類|名月から有明まで、美しい月の言葉 言葉
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2. 月の光・影・冷たさを帯びる語

  1. 氷輪(ひょうりん)
    凍ったように冴えて輝く月。冬の夜気を吸い込んだような冷たい光の月をいう。
  2. 桂の影(かつらのかげ)
    月光のこと。月に桂の木があるという伝承を背景に、光に“木影”の気配を重ねた言い回し。
  3. 月影(つきかげ)
    月の光。差し入る明かりとしての月光を、陰影の語感で静かに描く。
  4. 朧月(おぼろづき)
    霞みを含んでやわらかく見える月。輪郭がほどけるような春の気配を帯びやすい。

3. 月の出没・時刻を感じる語

  1. 夕月夜(ゆふづくよ)
    夕方に空にある月、または夕暮れに月のかかるころ。日暮れの明るさと月明かりが重なる時間。
  2. 朝月夜(あさづくよ)
    明け方まで空に残る月、またそのころ。夜の名残と朝の気配が同居する月。
  3. 暁月夜(あかつきづくよ)
    夜明け近くの空に残る月。朝の淡い光の中で、月だけが静かに残る景として語られる。
  4. 宵闇(よひやみ)
    月がまだ出ない宵の暗がり。とくに月の出が遅い時期の、待つ気持ちを含む暗さ。
  5. 夕闇(ゆふやみ)
    月の出ていない夕方の闇。旧暦二十日前後の、月が遅い頃合いを意識した呼び名。
  6. 入り方(いりがた)
    日や月が沈もうとするころ。光がほどけ、輪郭が薄れていく時間を指す。
  7. 月立つ(つきたつ)
    月が現れる、月がのぼる意。山の端から“立つ”ように出てくる感覚が残る。
  8. 星月夜(ほしづきよ)
    月の出ていない、星明かりだけの夜。またその光景。月の不在が星を際立たせる夜。
  9. 朧月夜(おぼろづきよ)
    春の夜に霞んで見える月、またその月の出ている夜。柔らかくにじむ光が特徴。

4. 月待ちの名

  1. 十六夜の月(いさよひのつき)
    満月の翌夜の月。出が少し遅れるため、ためらうように見える月と捉える。
  2. 立ち待ちの月(たちまちのつき)
    旧暦十七夜の月。立ったまま待つほど、ほどなく出てくる月という感覚の名。
  3. 居待ち月(ゐまちづき)
    旧暦十八夜の月。座って待つうちに出る、少し遅い月の名。
  4. 寝待ちの月(ねまちのつき)
    旧暦十九夜の月。眠って待つほど月の出が遅いという、待ち疲れの気配を含む名。
  5. 臥し待ちの月(ふしまちのつき)
    寝待月と同趣の別名として用いられる。横になって待つほど遅い月、という言い方。
  6. 猶予ふ月(いさよふつき)
    出そうでなかなか出ない月。意味の上では「十六夜の月」と同じで、ためらうような月の出を表す。

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