日本の女神107柱一覧||太陽・水・大地・縁結びなど名前・特徴などを紹介

日本の女神80柱一覧||太陽・水・大地・縁結びなど名前・特徴などを紹介 言葉
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5. 稲作・穀物・食物を司る女神

大地が育む実り、季節が運ぶ収穫、火とともに調えられる食物。
人の暮らしを支える「食」の背景には、古来より多くの女神が寄り添ってきました。

稲が育つ音、穂が揺れる光景、竈から立ちのぼるあたたかさ――。
それらは全て、豊穣の霊力として感じられ、神聖な恵みと見なされてきたものです。

この領域の女神たちは、
生命を育てる力・実りをもたらす働き・暮らしを守る優しさ
を象徴し、古代の生活と深く結びついてきました。

日々の食卓に宿る「いのちの巡り」を感じながら、その名前を読み解いていきましょう。

 

豊受大神(とようけ)

食物・衣食住を支える大いなる女神。
伊勢神宮外宮の主祭神で、国家の台所を守る存在として深い尊崇を集める。

 

宇迦之御魂神(うかのみたま)

稲や穀物を総合的に司る代表的な食物神。
稲荷神として全国に広がり、商売繁盛や生活安定とも結びつく女神。

 

三穂津姫(みほつひめ)

「三つの穂」を意味し、稲の実りを象徴する女神。
農耕と深いつながりをもち、五穀豊穣の守護者として親しまれる。

 

稚産霊神(わくむすび)

“若く産まれ育つ力”を象徴する穀霊の神。
新しい実りや発芽の生命力を司り、農作物の成長を見守る存在。

 

若宇加能売命(わかうかのめ)

若々しい穀霊を象徴する名前を持つ女神。
稲や作物の新しい実りを象徴し、生命力の強い豊穣のシンボル。

 

保食神(うけもち)

食物そのものの霊を体現する神格。
日本書紀では多くの食材を生み出した女神として描かれ、生命維持の源として尊ばれる。

 

大宜都比売命(おおげつひめ)

身体から食物を生み出したとされる神話をもつ食物神。
五穀の大いなる恵みの源泉として語られ、日本の食文化を支える存在。

 

大気都比売神(おおげつひめ)

大宜都比売と同系の食物神。
豊穣を生み出す大きな霊力を象徴し、生活の安定と食の恵みを支える。

 

豊宇気毘売神(とようけびめ)

豊受大神と同一視されることもある食物神。
食材・農耕・生活の安らぎを象徴する、広い加護を持つ女神。

 

神大市姫命(かむおおいちひめ)

市場を司る女神。
農産物の流通や物資の循環を守り、豊穣が正しく行き渡る「市(いち)」の神格。

 

乙子狭姫(おとごさひめ)

五穀の“種”を人々へ届けたと伝わる女神。
島根の石見地方に伝わる、農耕文化の源流を象徴する存在。

 

奥津比売命(おきつひめ)

竈(かまど)の女神として、家庭の食と火を守る存在。
家内安全と料理の恵みを象徴し、台所の守り神として信仰された。

 

6. 草木・四季・自然景観の女神

四季の移ろい、草木が芽吹く気配、風にそよぐ葉の音――。
自然界のささやかな変化には、古くから“神々の気配”が宿ると信じられてきました。

春の訪れを告げる光、秋の色づきをまとった山々、
静けさの中に立つ岩や苔、野に広がる草の生命力……。

これらの自然現象を象徴として体現するのが、
自然の循環・美しさ・調和 を司る女神たちです。

四季の気配を敏感に捉え、自然の息づかいとともに生きる日本文化らしい神々が並びます。

 

佐保姫(さほひめ)

春の訪れを象徴する女神。
芽吹きや花の季節を告げる存在として古くから親しまれ、春の擬人化として語られる。

 

竜田姫(たつたひめ)

秋の紅葉を司る女神。
赤く染まる木々や秋風の景色を象徴し、竜田川の紅葉伝説とも深く結びつく存在。

 

木花知流比売(このはなちるひめ)

散りゆく花そのものを象徴する女神。
木花之佐久夜毘売の姉妹的な存在として語られることもあり、儚さと美の両面を表す。

 

鹿屋野比売神(かやのひめ)

草原・草野の神格。
野に広がる草木の繁りや自然の生命力を象徴し、のびやかに大地を満たす存在。

 

都麻津比賣神(つまつひめ)

麻や植物を象徴する名前を持つ女神。
繊維植物や草木に宿る力とつながり、自然素材や植物文化の守護者とされる。

 

葦那陀迦神(あしなだか)

葦(あし)に宿る自然霊を体現する神。
湿地帯や水辺の植物の守護者として、土地に根付く植物の生命力を象徴する。

 

苔牟須売神(こけむすめ)

岩石や永続性を司る女神の別名とされ、
苔むした岩に宿る“静かな強さ”を象徴する存在として伝わる。

 

石巫比売(いしみこひめ)

岩と巫女的霊性をあわせ持つとされる女神。
「石」と「巫(みこ)」の名を持ち、霊性と自然の力を象徴する神格。

 

7. 巫女・芸能・舞・機織りの女神

祈りを捧げる舞、祭りを彩る音色、糸を紡ぎ布を織りあげる技――。
古代の芸能や工芸の営みには、常に神聖な祈りと美の感覚が宿っていました。

舞いは天を揺らし、音は心を震わせ、織り成される布は生命を包む。
これらは全て「目に見えない力を整える行い」と考えられ、
その中心には芸能や技を導く女神たちの存在が感じられます。

このカテゴリは、
祈り・芸術・創造・儀式・職人の技
と深くつながる女神たちをまとめたもの。
美の力や創造性を象徴する、感性豊かな神々の世界です。

 

万幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめ)

「幡(はた)」=布づくりに関わる名を持つ女神。
織物の技を司り、衣服文化を支える重要な神格として伝えられる。

 

天羽槌比売(あめのはづちひめ)

天の羽づち(祭器や鍛冶の道具)を象徴する女神。
神事に用いる器具や工芸の技を導き、祭祀の場を支える存在。

 

大宮能売神(おおみやのめ)

宮中の祭祀を支える巫女的な神格。
神楽や儀式、宮廷の芸能を司り、神事全体の調和を整える女神。

 

天宇受売命/天鈿女命(あめのうずめ)

天岩戸の前で舞を舞ったことで知られる芸能の神。
笑いと舞いの力で光を呼び戻した、明るく自由な芸の象徴。

 

天探女(あめのさぐめ)

天の兆しや吉凶を読み取る女神。
占術や神意を判断する巫女的役割を持ち、天からのメッセージを告げる存在。

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